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投稿日:2016年08月28日

テーマ: 算数

場合の数なのに規則性のなぜなぜ?

みなさん、こんにちは!受験ドクター算数科のA.K講師です。

 

場合の数の単元の中に、規則性の単元が絡む問題が実はあります。

それは「和分解」と呼ばれるテーマです。例題をここで挙げましょう。

 

「りんごが全部で3個あります。Aくん、Bくん、Cくんの3人に分ける方法は何通りですか?」

 

この問題、5年生以上なら見たことはあるハズです。

考え方としては、3人にそれぞれ配った個数の合計が3個になるようにすればよいので、

A+B+C=3という式を立てた後、A,B,Cそれぞれに当てはまる数字の組を探していきます。

 

(0,0,3)…3通り

(0,1,2)…6通り

(1,1,1)…1通り

合計で10通り

 

このような考え方が一般的です。…が、実はこの答えに規則性が潜んでいるのです。

もちろん、これだけでは分かりませんから、りんごの個数を0個、1個、2個、4個として同じように

問題を考えてみます。

 

0個の時⇒(0,0,0)…1通り

1個の時⇒(0,0,1)…3通り

2個の時⇒(0,0,2)…3通り (0,1,1)…3通り 合計6通り

3個の時⇒先ほどの解説から10通り

4個の時⇒(0,0,4)…3通り (0,1,3)…6通り (0,2,2)…3通り (1,1,2)…3通り

合計15通り

 

さあ、賢い皆さんはそれぞれの答えの数を見て気づけましたか!?

1,3,6,10,15…この並びはなんと……三角数なんです!!

1、  3=1+2、6=1+2+3、10=1+2+3+4、15=1+2+3+4+5というやつです。

なんで?って思うそこのキミ。理由は、ちゃーんとあるのですよ。これからその仕組みをお教えしましょう。

ポイントは、「仕切り」をどのように配置していくか?ということです。

 

2個の場合で、考えてみましょう。仕切りを|で、みかんを○で表すことにします。

一例を挙げましょう。

 

 |  | ○○       ⇒ この場合、みかんの個数は左から順に0個、0個、2個です。

 

上記のような図を想定して、配り方が何通りあるのかを考えてみます。

1本目の仕切りを固定させてみましょう。

   | ○○      ⇒ 0,0,2

   ○  |  ○   ⇒ 0,1,1

   ○○  |     ⇒ 0,2,0

 

さらに、

  ○  |  ○    ⇒ 1,0,1

  ○    ○  |     ⇒ 1,1,0

そして、

  ○  ○  |   ⇒ 2,0,0

 

以上から、仕切りを固定させた場所に分けて計算をすると、3+2+1=6通りとなり、三角数に

なっていることが分かるわけです!!

りんごの合計個数がほかの場合であったとしても、三角数になりますよ。

もし、人数が4人だったら…?

それは、賢い皆さんの頭で考えてみてくださいね!みなさんなら、きっと出来るはず。

 

今日のテーマのまとめ。

 

・場合の数で和分解の問題が出たときは、規則性を使ってスマートに答えを出してしまおう!

 

でした。

 

今回はこの辺で失礼いたします。次回もお楽しみに!!

それではまた、近いうちにお会いしましょう。

算数ドクター