みなさん、こんにちは!受験ドクター算数科のA.K講師です。
10月ももう半ば・・・秋が深まってきましたね。
秋といえば、たくさんありますね!
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋・・・でもやはり一番は、
勉強の秋!!
夏にやったことが、じわじわ身に着いていく時期です。しっかりと日々の学習を怠らないようにしましょう。
今回からは、入試が近づいてきていることもあり、各単元について簡単な例題を交えながら、いろいろな入試問題をご紹介させていただき、一緒に挑戦していく形をとりたいと思います。
今回は、入試3本柱でもある割合についてです。
割合は文章題として出題されることが非常に多く、問題文の内容をしっかりと整理して考えていくことが重要になってきます。
では、例題をここで紹介しましょう。
問題文中に~倍、~:~といったように割合や比が与えられているときには、必ず登場人物とそれぞれの人物が持っているお金、もらったお金の関係を簡単な流れ図のようなものでまとめていく必要があります。
具体的には
という状態になりますね。3人の金額の合計が、③+④+⑤=⑫円となり、
これが1800円ですので、①は1800÷12=150円と分かります。
A君は150×②=300円、B君は150×③=450円、C君は150×④=600円となります。
基本的な考え方はお分かりいただけましたでしょうか??
問題文に出てくる登場人物ごとに、もともと持っていたお金、もらったお金、現在のお金を整理する必要が出てくるということです。
それでは、先ほどの考え方をもとに、入試問題にチャレンジしてみましょう!
(入試問題 H27年度 海城中学校 大問2)
A君、B君、C君の三兄弟がおこづかいを出し合って、30240円の自転車を買うことにしました。
しかし、自転車の価格には足りなかったため、お父さんが不足分を出しました。A君、B君、C君の出した金額の比は29:18:13でした。
後日、お父さんが出した分をA君、B君、C君の三兄弟とお母さんで4等分して払うことにしました。お母さんが払った金額は、はじめにB君が出した金額の半分でした。
(1) お母さんが払った金額はいくらですか。
(2) A君はC君よりいくら多く出しましたか。
では、先ほどの問題と同じようにそれぞれの登場人物と金額の移り変わりを図にして整理してみましょう。
まず、出てくる人物はA君・B君・C君・母の4人です(父は不足分を出しただけなので、金額が変わったわけではないために登場人物としてカウントしていません)。
上記の○の数字をすべて足したものが自転車の価格になりますね!
よって、
(1)母=⑨=315×⑨=2835円となります。
(2)A君は㉙+⑨=㊳、C君は⑬+⑨=㉒出したので、差は㊳-㉒=⑯=315×⑯=5040円となります。
いかがでしたでしょうか?このように、少し文章が長めの入試問題でも対応することが出来ましたね!
~今回のポイント~
割合や比が問題文にあり、数人のお金のやり取りをする文章題では、登場人物と金額の移り変わりを整理して図示する。
ということでした!
本日はここまで。
それではまた次回、お会いしましょう。