みなさん、こんにちは。受験ドクター算数科のA.K講師です。
春ですねぇ~。
外は桜が満開、この前までは極寒だった東京も、ポカポカしていい陽気の日が続いていますね。
4月に入って入学式・始業式も終わり、学年が一つ上がっての新生活スタートです!
「春眠暁を覚えず」
春の温もりは、残念ながら眠気を誘います…。
人間は、一日の中で14時くらいになると効率が落ちるそうです。なので、その時間あたりになったら15~20分くらいのお昼寝をしましょう♪(ただし、1時間以上はダメです!夜、眠れなくなって次の日に影響してしまいますので 汗)
さて、前回の続き。(なんのこっちゃ??という方は、前回3/13のブログを見てみてくださいね)
栄光中学の今年の大問3、(2)について今回は触れていきます。
まずは、Aのおもりを入れるとどうなるのか、正面図を描いて整理してみましょう。なお、前回も述べましたが、計算の簡略化で×3.14は省いております。
よって、水面は(600+250)÷100=8.5cm…。
って、あれっ??おかしいぞ!おもりAの高さは10cmもあり、
水面がそれよりも上に来ているのに、8.5cmになっちゃった!!
おっしゃる通り。矛盾しているんです。
つまり、この問題では(1)で考えた時のようにおもりが水没したと仮定することが間違いであるという事なのです。
ということは…そう、水没していないんですよ。図は下のようになります。
よって、水面は600÷(100-25)=8cmとなるわけです!
いかがでしょうか?このように、おもりが水没するか・しないかで計算方法が全く異なるんです。
「どっちの方法を使えばいいの?」
2つの方法を使って調べるしかありません…おもりと水面がほぼ同じ高さであれば。
おもりBのように、容器の高さと全く同じであれば、明らかに水没しないことは判るでしょう。
あるいは、元々の水面の高さが、おもりよりも高いのであれば、水没することも判るでしょう。
問題の情況に応じて、使い分けてみてくださいね!
では、②の問題に移りましょう…さらに、おもりBを入れるとどうなるか。
先ほども申し上げたように、Bの高さは容器と一緒なのでBが水没することはまずありえません。
また、Aを入れた時点での水面が8cmとAの高さである10cmに迫っているので、Aは恐らく水没するだろう、と仮定して正面図を描いてみます。(実際にこのような仮定は時間の限られたテストの中では有効です。)
したがって、水面の高さは(600+250)÷(100-16)=10.11…となり、四捨五入をすると10.1cmとなるわけです。
※おもりAの高さは10cmなので、Aが水没したという仮定は正しかったことになります。「Aは水没しない」という前提で、ぜひ計算してみてください。矛盾が発生するはずです。
ちなみに本日、お伝えした水没問題はSAPIXのテキストであれば5年生「量の変化」で、6年生「立体図形」で詳しく習っていきます。(時期で言うと各学年とも4~5月くらい)
今回はここまで。本日のまとめに移らせていただきます。
~本日のまとめ~
・おもりを水中に沈める立体図形の問題では、おもりが「水没する」か「水没しない」かによって計算方法が変わる。正面図を描いたうえで、どの体積をどの底面積で割れば高さが出るのかを考えよう!
・数値設定が明らかな問題の場合は良いが、設定が微妙な問題では両方を仮定して計算をしよう!矛盾が発生しない場合が答え!
ではでは。
本日は、ここまでとしましょう。
次回は、3回に渡った栄光学園編も最終章、ということで正面図の考え方を踏襲しつつ応用させた、本問題の(3)について触れていきます。
どうぞ、乞うご期待を!!