みなさん、こんにちは。受験ドクター算数科のA.K講師です。
今日は規則性のなぜなぜ?について考えましょう。
平方数。
それは、1×1=1、2×2=4、3×3=9…といったように同じ数同士をかけあわせたもの。
勿論、そのことは多くの方が知っていることですが、では平方数の和は?例えば
1×1+2×2+3×3+4×4+5×5
これらを足し合わせるとどうなるのか…一つ一つ計算する以外に方法がないのか、気になります。
ここで、先ほどの式について、意味を交えて分解してみましょう。
1×1は1が1個、2×2は2が2個、3×3は3が3個、4×4は4が4個、5×5は5が5個となり、三角数の考えから三角形状に並べてみると以下の図のようになります。
これは、青丸をつけているように1を一番上の頂点にもってきたものです。
ではこの1が左下の頂点にくるように、図を120°反時計回りに回転させてみましょう。
さらにこの1が右下の頂点にくるように、図を120°反時計回りに回転させてみましょう。
次に、この3つの三角形を重ね、数を合計してみると…
例えば1番上の頂点にある3つの数の合計は1+5+5=11となります。他の頂点も同じように合計を取ってみると、すべて11となることがわかりますね。
これらの合計は、11が全部で1+2+3+4+5=15個あるので、11×15=165。
同じ三角形を3つ重ね合わせたので、1つあたりの合計は165÷3=55となるわけです!
以上のことをまとめると
1×1+2×2+3×3+…+ア×ア=(1+ア+ア)×(1からアまでの和)÷3
(1からアまでの和)=(1+ア)×ア÷2
となります。
今回お伝えした内容は、神奈川県の名門校である浅野中学校H31年度入試の大問2にありますので、時間があれば是非ご覧になってみてくださいね!
~本日のまとめ~
・規則性においては一見求めることが不可能そうなもの(例えば1から20までの平方数の和など)でも、簡単な例(1から5までの平方数の和を、図を使って描いてみる)を使ってルールを見つけ出すことができる。
・平方数の和は、三角数・等差数列の和の公式を使って求めることができる。
今回はここまでといたしましょう。次回は2020年の入試問題をトピックとしてお伝えできれば思っております!
ではまた、お会いしましょう♪