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投稿日:2025年01月20日

テーマ: 算数

入試直前お役立ち情報 数の知識でミスを見抜こう 【中学受験算数】

こんにちは。
受験Dr.算数科講師の千葉 誠と申します。

本日は1月20日。東京・神奈川の中学入試解禁日である2月1日まで残り12日となりました。
受験生の皆様は「あと12日しかない」という焦りの気持ちが大きいとは思いますが、ぜひ「12日でできることはまだまだある」という前向きな気持ちで、最後まで全力で走り切っていきましょう。

さて、受験生の皆さんはこれまで多くのテストを受けてきたと思います。
そういった時間制限のあるテストの結果を見た時に、本当にささいなミスで失点してしまった問題について、「なんてもったいない!残り5分でこの問題を見直していたら・・・」と後悔した経験があることでしょう。
しかし実際はテスト中にはどの問題をミスしているかはわからないので、解いた問題の中からその「もったいない1問」を選んで解き直すという判断はできません。
こういった「もったいない1問」極力減らすためには、自身の出した答えが間違っていることに気付く必要があります。
今回はミスに気付く確率を上げるための「中学受験算数 数の知識」について紹介しますので、参考にしてみてください。

 

「図形」・・・角度の数の知識

まずは、入試問題によく出る「15度の倍数角」を実際に見て、角の大きさと見た目の感覚をつかみましょう。

15度の倍数角の図

自分が出した答えの角度が図中の角の大きさと比べて妥当かどうかを判断できるとミスに気付きやすくなります。
また、多角形の性質を利用した「角度」の問題は答えが15度の倍数角になることが多いので、もしテストでどうしても分からない角度の問題が出た場合は大きさの近い「15度の倍数角」を書いておきましょう。意外と当たります。

次に、多角形の性質を利用して面積を求める問題によく出てくる三角形の性質を紹介していきます。

・(45度,45度,90度)の直角二等辺三角形・・・面積は「「斜辺の長さ×斜辺の長さ÷4」
・(30度,75度,75度)の二等辺三角形・・・面積は「二等辺の長さ×二等辺の長さ÷4」
・(15度,15度,150度)の二等辺三角形・・・面積は「二等辺の長さ×二等辺の長さ÷4」
・(15度,75度,90度)の直角三角形・・・面積は 「斜辺の長さ×斜辺の長さ÷8」

上記の性質を知っていると、これらの性質を利用する問題にあたったときに、あてはまる三角形を探す、斜辺や二等辺の長さを調べるといった初動に入りやすくなるので、公式として頭に入れておくことをおすすめします。

 

「速さ」・・・速度の数の知識

算数において「速さ」の問題は、「歩く・走る・自転車・電車」のような現実的な移動について考える問題がほとんどです。
なので、これらの移動の一般的な速度の知識を持っておくことで、その速度とかけはなれた値を出してしまったときにミスに気付きやすくなります。

・歩く速度・・・分速40m(時速2.4km)~分速80m(時速4.8km)
・走る速度・・・分速120m(時速7.2km)~分速250m(時速15km)
(※小学生の速度を目安にしているので大人より遅めの数値です。走る速さはジョギングレベルか短距離走レベルまで幅を広くとっています)
・自転車の速度・・・分速200m(時速12km)~300m(時速18km)
・電車の速度・・・分速600m(秒速10m,時速36km)~分速1500m(秒速25m,時速90km)
(※電車も普通・特急があるので幅が大きいですね。電車が出てくる「通過算」でよく使われる秒速も書いておきます)

上記の範囲から外れた値が正解になる問題もありますが、ほとんどの「速さ」の問題は現実的な数値設定で作られているので、およその範囲を知っておくことでミスに気付く確率は大きく上がります。

今回は中学入試算数の2大単元である「図形」と「速さ」から、角度と速度についての知識を紹介させていただきました。
少しでも受験生のお役に立てば幸いです。

それでは、失礼いたします

算数ドクター