みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数科の江田です。
今回のブログでは、
わりと多くの受験生が苦手とする
「場合の数」についてお話したいと思います。
さっそくまいります。
先日、ある生徒に授業中に出題した問題です。
【問題】
財布の中に
100円玉が3枚
50円玉が1枚
10円玉が2枚
入っています。
これらの硬貨を使い、“支払うことのできる金額”は全部で何通りですか。
ただし、「0円」は含みません。
さぁ、この問題、みなさんならどのように考えますか?
ちなみにその生徒は、
意気揚々とすべての場合をノートに書き出し始めました。
「うんうん、いい反応だ。」
と内心にやけながらその様子を見ていましたが、
少し時間はかかったもののすべて書き出し、
見事正解でした!^^
ちなみにすべての場合を書き出すと
となり、全部で23通り とわかります。
お気づきかも知れませんが、
書き出す場合は上図のように
100円ごとに段をかえる
といった工夫をすることによって、
1段目に書き出した金額すべてに100円を加えた金額はすべてできる
さらには
2段目に書き出した金額すべてに100円を加えた金額はすべてできる
というように書き出しやすくなりますね♪
それこそ、
「1段に何通りあるか」さえわかれば
あとは
「最大いくらまで払えるか(この場合は370円)」
を考えるだけで、途中は省略できます。
いかがでしょう。
みなさんの中にも、このように
気合いで全部書き出した!(書き出そうと思った!)
という方はいらっしゃいませんか?
きっといらっしゃいますよね♪
では、
この問題においてやってほしい考え方を
簡単にご説明いたします。
この問題、
『各硬貨をそれぞれ何枚使って支払うか』
と考えることがポイントなんです。
実際にやってみましょう!
まず、100円玉から。
100円玉は全部で3枚ありますから、そのうち
“1枚使う”
か
“2枚使う”
か
“3枚使う”
かですね。
ん?
本当ですか??
そう!
“1枚も使わない(0枚使う)”
という選択肢も忘れてはいけません!!
つまり、
『100円玉を何枚使うか』
の選択肢は、全部で
ということになります。
同じように考えれば
『 50円玉を何枚使うか』
の選択肢は、全部で
となり、
『 10円玉を何枚使うか』
の選択肢は、全部で
となります。
100円玉の使う枚数の決め方が4通りあり、
それぞれに対して
50円玉の使う枚数の決め方が2通りあり、
さらに、それぞれに対して
10円玉の使う枚数の決め方が3通りあるため、
これを組み合わせて“支払うことのできる金額”は全部で
4×2×3=24 (通り)
と計算できます。
が、この中には
“100円玉,50円玉,10円玉どれも1枚も使わない”
すなわち 「0円支払う」 が含まれてしまうので、
答えは
24-1=23 (通り)
ということになります。
いかがだったでしょうか。
このように、
『各硬貨をそれぞれ何枚使って支払うか』
ととらえることが重要ポイントでした。
では最後にもう1つ問題です。
【問題】
財布の中に
100円玉が3枚
50円玉が3枚
10円玉が3枚
入っています。
これらの硬貨を使い、“支払うことのできる金額”は全部で何通りですか。
ただし、「0円」は含みません。
え?
簡単じゃん!?
(うんうん、いい反応だ。( ̄― ̄)ニヤリ)
この問題の答え合わせは次回に♪
それではまた次回お会いしましょう!