みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数科の江田です。
今日は5月15日。
数字だけ並べると「515」となっています。
お~♪
左から読んでも「515」
右から読んでも「515」
まったく同じですね。
新聞紙
竹藪焼けた (←のんきに言ってる場合じゃない( ̄ロ ̄;))
まさか逆さま!?
など、
逆から読んでも同じ言葉(文章)になるものを
「回文」と言います。
これと同じように、
逆から並べても同じ数になるものは
「回文数」
と呼ばれていて、
入試に取り上げられることも…。
今回は、
この回文数について
2008年に洗足学園で出題された問題
を一緒に考えてみましょう!
【問】
(1) 5をかけると回文数になる3けたの整数のうち、最も大きい数を求めなさい。
(2) 15で割り切れる3けたの回文数の中で、最も大きい数を求めなさい。
(3) 15で割り切れ、その商が回文数になる4けたの回文数を求めなさい。
以上、3つの小問に分かれています。
みなさんも是非考えてみてください♪
それでは解説行ってみましょう!
まずは(1)。
「5をかけると回文数になる」
とありますから、
その回文数の「一の位は0か5」とわかりますね。
もし「一の位が0」だと…
回文数なので「一番上の位も0」という
ありえない状況になってしまいます。
よって「一の位は5」かつ「一番上の位も5」と決まります。
5をかける前のもとの整数は3けたの整数でしたね。
3けたの整数(100~999)を5倍した数は
100×5=500 (以上)
999×5=4995(以下)
になりますから、
その中の回文数のうち最大の数は595
と決まり、求めるもとの整数は
595÷5=119
と求まります。
答え 119
続いて(2)。
「15で割り切れる3けたの回文数」
ですので、
15=3×5
より、
「3の倍数かつ5の倍数である3けたの回文数」
を考えていきます。
まずは
「5の倍数である3けたの回文数」
であることに注目すると、
5□5 (一の位が必ず5、つまり百の位も5)
と表される整数と決まり、
これが「3の倍数」でなければならないため、
「各位の数の和が3の倍数」
になるよう、□にあてはまる数を考えましょう!
ちなみに
3の倍数
4の倍数
9の倍数
の見分け方は、
できれば4年生の終わりまでに覚えておきたいですね♪
さて、
5+□+5
が3の倍数になるのは、
□が2,5,8のいずれかの場合で、
最も大きいのは8ですから、
求める回文数は
585
と求まります。
答え 585
そして(3)。
「15で割り切れ、その商が回文数になる4けたの回文数」
を求めます。
受験生のなかには
何を言っているのかがわからず
「?」になるお子様も多いかも知れません。
冷静に考えましょう。
この問題で求めるべき数は
「4けたの回文数」
です。
その回文数を
「15で割ると、その答え(商)も回文数になる」
ということですね。
(2)と同じように、
「3の倍数かつ5の倍数である4けたの回文数」
を考えていきましょう!
「5の倍数である4けたの回文数」は
5□□5
と表される整数と決まり、
なおかつ「3の倍数」であることから
5+□+□+5
が3の倍数となればよいことがわかります。
このような□にあてはまる数は
1,4,7
の3通りしか考えられません。
あとは、それぞれの場合について実際に15で割ってみると…
5115÷15=341
5445÷15=363 (←回文数)
5775÷15=385
となり、答え(商)も回文数になっているのは
5445
のときだけ。
これが求める4けたの回文数です。
答え 5445
いかがだったでしょうか。
今回は洗足学園中学校の問題を取り上げました。
「回文」あるいは「回文数」
という言葉自体は知らなくても、
子どもたちにとって割と身近にあるもの
を題材として扱っている面白い問題だと思いませんか♪
是非、
身の回りのもの・出来事など
いろいろなことに興味を持って
「算数の学習も楽しく」
取り組んでいきたいものですね^^
今回はここまで♪
また次回お会いしましょう!