みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数科の江田です。
2019年10月21日のブログ
「支払うことのできる金額?②」
の中で、
「約数の個数を計算で求める方法」
について触れました。
今回のブログでは
その応用問題について触れたいと思います。
塾に通う5年生以上であればすでに習ったお子様も多いはずですが、
難易度が高めなので、なかなか定着させることが難しいものだと感じています。
「約数の個数を計算で求める方法」
について、よくわからない・知らないという方は
過去(2019年10月21日)の私のブログ
に目を通していただいてからの方が良いですよ。
ではいってみましょう!
【問】
1から50までの中で約数を3個持つ整数をすべて答えなさい。
(考え中…)
(考え中……)
さて、いかがですか。
もちろん、
1から50までのすべての整数について
それぞれ約数を何個持っているのか調べるわけではありません。
たとえば24の約数は何個あるのかを考えるとき、
24=2×2×2×3
3個 1個
と素因数分解でき、
「×2」が3個、「×3」が1個
あるので、24の約数は
(3+1)×(1+1)=8(個)
と求められましたね。
今回の問題では
「約数を3個持つ整数を素因数分解したら、どのようなかたちで表されるのか」
を考えればよいわけです。
ここで、約数を3個持つ整数をNとしてみます。
このNを素因数分解したときに
N=A×A (←2つのAは“同じ数”であることを意味しています。)
というかたちで表されるとき、
「×A」が2個あるので、このNの約数は
2+1=3(個)
と決まりますね。
これ以外に「約数が3個」となる素因数分解のかたちはありませんので、
N=A×A
のかたちにあてはまるようなNだけ答えればよいのです。
ここで忘れていけないのは、
「Aにあてはまるのは素数」
であることです。
そりゃそうですよね♪
「素因数分解したかたち」なのですから、
1つ1つの数は素数しかありえません。
ということで、
Aにあてはまる数(素数)は小さい方から
2,3,5,7,11,13,……
と続いていきますが、
Nは1から50までの数なので
2×2=4 ◯
3×3=9 ◯
5×5=25 ◯
7×7=49 ◯
11×11=121 ✕(←50をこえるので不適)
というように調べていくと、
今回の問題では
4,9,25,49
の4つがふさわしいということになります。
このように
「約数を◯個もつ整数」
を考えなければならないときは、
「素因数分解したら、どのようなかたちで表されるのか」
を考えていくことがポイントになります。
次回、より応用レベルの問題を扱ってみたいと考えております。
それでは今回はここまで。
またお会いしましょう!