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投稿日:2024年05月24日

テーマ: 算数

中学受験算数によくある悩み_「計算ミスをなくしたい」

みなさん、こんにちは。
受験Dr.算数科の江田です。

今回は、過去のブログでも何度か触れたことのある
「計算ミス」についてのお話をしましょう。

受験Dr.が無料で行っている学習相談のなかで
最も多い悩みが実はこの「計算ミス」。

どうしたら計算ミスがなくなるのか…
本人以上に親御様がそう悩まれている状況は少なくありません。

 

結論から言うと…
残念ながらミスは完全にはなくなりません!
なぜなら「人間だから」です。
人間である以上、誰でもミスはします。

ただ、ミスを完全になくすことはできなくても
ミスを減らす、ミスに気付けるようになるための策はあります!

 

男性の医師

 

それは「数に対する正しい感覚を徹底的に鍛える」こと!
数に対する正しい感覚が身につくと、
仮に間違えた答えを出してしまったとしても
その間違いに気付ける回数が増えてくるのです。

たとえば
「これぐらいの数を足していって、答えがこんな数になるのはなんかおかしくない!?」
とか
「なんか思っていたより小さい数になったな…どこかで間違えていそうだな」
とか…。
間違えた答えを出してしまったときに、
なんとなくでもこう思えるようになることが大切なのです。

そのためには「数に対する正しい感覚を徹底的に鍛える」必要があります。

「あれ?答えが小数になっちゃった…おかしいな」
とか
「あれ?割り切れないぞ…おかしいな」
とか、
答えが整数で求まらなかったときだけ
「あれ?おかしい」と感じる受験生も多いですよね。
それではダメなのです。
正しい答えが分数・小数になるような問題は山ほどありますからね。

では「数に対する正しい感覚を徹底的に鍛える」ためには
どうすればよいのでしょう。

 

考える人

 

それは、過去のブログでもお話したように
一発で正解を求める経験を積ませる」ことが重要なのです。

自分が一発目に出した数値が間違っていて、
それをあとから直すことをひたすら繰り返すような取り組み方では
いつまで経っても自分の中に正しい数値の感覚は身につきません。

スピードよりも正確性を重視!
これが大事!

 

さて、ここまでは過去のブログでも話していたこと。

今回はさらにもう一つ。
是非ご自宅で確認してほしいことがあります。

それは
単純なたし算、ひき算が正確かつスピーディーにできているか
のチェックです。

たとえば
「8+9は?」
とお子様に聞いたら、すぐに
「17!」
と返ってきますか?
「27-19は?」
と聞いたら、すぐに
「8!」
と返ってきますか?

お子様の状況によって計算の難易度は若干変える必要はありますが、
基本的にはこの
①「1けた+1けた」程度のくり上がりが発生するたし算
②「2けた-1けた」程度のくり下がりが発生するひき算
に絞ってチェックしてみてください。

ほとんどの計算は問題なく正解できるのに、
「9+7」のときだけ咄嗟に出す答えがほぼ毎回「15!」になってしまい、
その直後に「あ、16だ!」と直すなど、
何かしら特定の数字のときに間違いが増えるといった状況が
私が過去に担当した生徒の多くに見られました。

かけ算の九九は学校でもイヤというほど呪文のようにくり返し言わされるので、
さすがに間違える子は少なくなるのですが、
このような単純なくり上がり・くり下がりは特に暗記させられるものではなく、
本人のこれまでの経験値による「感覚」から来るものなのです。

この「感覚」がずれてしまっているお子様が
おそらく皆さんが思っているよりもはるかに多い。
と私は常々感じています。

計算ミスによる失点をなくそうとして、
よく「筆算をちゃんと書こう!」といったアドバイスをされたりしますが、
もしこのくり上がり・くり下がりでつまずいていた場合は、
筆算をちゃんと書くことに何の意味もないのです。
なぜなら、筆算をちゃんと書いたところで
各位のたし算やひき算は結局頭の中で計算して出しているからです。

この「頭の中で暗算しているくり上がりやくり下がりの計算」をトレーニングすることが、
お子様の計算ミスが減るきっかけになるかも知れません。

なお、このトレーニング
お父様・お母様がいちいち問題を出すのが面倒くさいということであれば、
単純なたし算やひき算だけをひたすらできるアプリもあるので、
スマホにダウンロードしてもらって、
1日に1,2分取り組むだけでも十分鍛えられると思いますのでおすすめですよ♪

ぜひ試してみてくださいね!

 

今回はここまで。
また次回お会いしましょう!

算数ドクター