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投稿日:2017年08月03日

テーマ: 算数

弱点は何?~解くより仕分けが重要です

みなさん、こんにちは。受験ドクターのEです。

孫子の兵法で有名な言葉
「彼を知り、己を知れば、百戦して危うからず」

この教訓は受験でもまったく同様です。
自分が目指している学校は何を出題してくるのか?
自分は何を知っていて、何ができるのか?

中学受験における「勉強」の目的はつまるところ
自分が受ける中学校の入試で出題される問題を、合格基準を上回る割合で解けるようになること、であり
本番の試験で合格点をとること、なのですから、
何が出されるのかわからない状態でがむしゃらに勉強するのは効率が悪いですよね。

また、頑張って勉強していても、自分自身何ができて何ができないのかがわからなければ
これもまたふたをあけてみなければわからない、運頼みの博打勝負になってしまいます。

でも、この当たり前のことが、当たり前にできている人は意外に少なかったりします。

それはなぜか?

中学受験の大手塾では学年が上がるにつれてテストの回数が増えます。
そのテスト、どこまで「自分を知る」ために活用できていますか?

確かに最近のテストは集計の仕組みが電算化されて、小問ごとの正答率であったり
テーマ分類、あるいは正答率順にソートされた成績帳票であったり、便利な情報が満載です。

しかーし。
そうは言ってもここまででは、図形が、とか食塩水の問題が、とか
ざっくりしたテーマ分類での確認はできても
結局「何が」できて、「何が」できていなかったのかを
詳しく知ることはできないはずです。

しかも、それがこれまでに取り組んだテストに向けた勉強の中の
「どれ」に対応するのかまでを示してくれているテスト統計を見たことはありません。

つまり、多くの人たちは
中学受験の対象となる各科目の
膨大な分量に圧倒されて
何ができて何ができないのかを詳しく把握しないまま
そもそも、「何ができるようにならないといけないのか」がわからないまま

塾の言われるままに課題をこなしている

というのが、偽らざる受験生の姿なのです。

分厚い問題集をつまみ食いするよりも
薄いテキストを一冊、隅から隅まできっちり仕上げた方が効果的なのは
単に達成感が得られる、という次元にとどまらず
できるものとできないものの「仕分け」の感覚が得られやすいからなのですね。

そこで夏休みです。

まずは指標となる単元理解の「チェックリスト」を
どのテキストや問題集を軸として作成するかを決めましょう。

大手塾の夏の講習会テキストはこれまでに学習した一通りの範囲を総ざらいしてくれるはずです。
夏以降も繰り返し使用して確認する教材として何を使うのか?

四谷大塚に通っているお子さんであれば4科のまとめであったり
早稲田アカデミーであればバックアップテキストやマスターテキストであったり
日能研のメモリーチェック
サピックスのコアプラスなど
塾によってラインナップは違えども何かしら「まとめ教材」があるはずです。

科目によってどれを使うかを変えても構いません。
それぞれの塾が出しているまとめテキストには
一長一短ありますから。

ポイントは
①繰り返し確認するのに使用できて
②その科目のおおまかな全体構造が把握できて
③現在の学力からみて一通り取り組むのに負担がかかり過ぎない
ことが重要です。
薄すぎて、簡単すぎて物足りないんじゃないかと欲張ると③に引っ掛かります。
特に、大手塾に通っている場合は9月以降もふんだんに問題演習の機会がありますから
まとめ教材は欲張りすぎるより物足りないぐらいで丁度良いと思ってください。

物足りないまとめ教材の足りない部分は「必要な部分だけ自分で付け足して」
マイオリジナルまとめ教材を作れば良いのですから。

2月1日まであと26週間!!
有意義にすごしていきましょう。

算数ドクター