東日本大震災から1年経ちました。
この地震によって自然の脅威や現代の科学技術の限界をわれわれは思い知りました。
この地震はまた今年の中学入試にも大きな影響を与えました。
とりわけ時事問題に敏感な社会や理科で地震関連の問題が数多く出題されました。
理科では、地震そのものに関する問題の他、節電、LED、緑のカーテンなど今回の地震と関連する事項が出題されました。
中には放射性物質の半減期を問うような問題もありました。
社会では、地震そのものを問うというより地震を題材にして関連する基礎知識を問うような問題が多かったようです。
中学入試の問題はその時代を反映します。
単に時事問題ばかりではなく、国語で出題される文章、社会・理科のリード文(導入文)、さらに設問それ自体にもその時代のテーマが背景にあることがあります。
このような「時事問題」に対応するためには、自分の身の周りの出来事から社会・世界・宇宙にまで常にアンテナを張る知的好奇心を持つことが大切です。
ところで、上の文には主語がありませんね。
上の文の主語は、「子どもは」ではなく「保護者は」です。
10歳前後の子どもに知的好奇心を持たせるためには、保護者自身が世の中の出来事に常にアンテナを張って学んでいるという姿勢を子どもに見せるということが大切です。
知的な環境の中でしか子どもの知的な好奇心は芽生えないのです。
結局、中学受験とは「親子の受験」と言われる所以です。