先週、7月21日(水)は「どようのうしの日」でした。
水曜なのに土曜とはこれいかに?
実は、「どよう」はどようでも土曜ではなく「土用」と書きます。
これは、万物は木・火・土・金・水という5つの元素からできているという古代中国の五行思想にさかのぼります。
四季の変化もこの5つの元素で説明しようとしました。
春は木、夏は火、秋は金、冬は水が支配します。
そして、土はそれぞれの季節の移り変わりを支配すると考えました。
夏の土用というのは夏から秋に季節が移り変わる期間、立秋(8月8日)の前約18日間を指します。
今年は7月21日~8月7日が土用の期間です。
では、「うしの日」とは何でしょうか?
子ね・丑うし・寅とら・卯う・辰たつ・巳み・午うま・未ひつじ・申さる・酉とり・戌いぬ・亥い
これは、十二支。
十二支は方角や年・日時を表すのに使われました。
先ほど土用は立秋までの18日間といいましたが、丑の日は年によって土用の間に二回あることがあります。
今年は土用の丑の日は二回あります。
一の丑は先週7月21日でした。
二の丑はその12日後の8月2日です。
土用の丑の日にうなぎを食べるという習慣は、江戸時代にはじまります。
夏に売り上げが落ちた鰻屋が蘭学者の平賀源内に相談に行き、源内が「本日、土用丑の日」というキャッチコピーを考えたことに由来します。
さて、十二支の話が出たついでに十干(じっかん)の話もしましょう。
甲こう・乙おつ・丙へい・丁てい・戊ぼ・己き・庚こう・辛しん・壬じん・癸き
訓読みでは、きのえ(木の兄)・きのと(木の弟)・ひのえ(火の兄)・ひのと(火の弟)・つちのえ(土の兄)・つちのと(土の弟)・かのえ(金の兄)・かのと(金の弟)・みずのえ(水の兄)・みずのと(水の弟)
十二支と十干を組合わせたものを干支(えと)といいます。
組合せは12と10の最小公倍数の60通りあります。
甲子きのえね・乙丑きのとのうし・丙寅ひのえとら・・・辛酉かのとのとり・壬戊みずのえいぬ・癸亥みずのとのい
干支は60年で一巡します。
干支は歴史上の出来事を記録するために使われてきました。
甲子園は球場が完成した1924年(大正13)が甲子の年だったからです。
天智天皇の跡継ぎ争いの壬申の乱(672年)は壬申(みずのえのさる)の年。
旧幕府軍と明治新政府軍との戊辰戦争は1868年、戊辰(つちのえたつ)の年に勃発し、翌年函館五稜郭で旧幕府軍が降伏。
甲午農民戦争(東学党の乱)は1894年、甲午(きのえうま)の年。日清戦争に発展しました。
ちなみに、今年2011年は辛卯(かのとのう)の年にあたります。
先週土曜、筆者は今年初めてうなぎを某牛丼店で食べました!山椒が効いてて旨かったです。
そして、これがほんとの「本日、土曜牛の日」?!