最近、コンビニやスーパーでは、食糧品の棚には何もなく、飲料水のペットボトル、さらには乾電池までもが一本も残っていません。
もちろん、今度の大地震による生産の減少や流通の混乱のためもありましょうが、その大きな原因のひとつは人々の「買占め」や「買いだめ」にあります。
それは人間の不安心理などによって引き起こされた特異な行動、いわゆる「パニック買い」です。
商店の中には、パニック買いを防止するため一人何個までという制限をつけているところまであります。
地震は自然災害ですが、買占めによる日常品の品不足は明らかに「人災」です。
買占めによる日常品の品不足。
これは、筆者には子どもの時に見た光景と重なります。
1973年。
オイルショックの直後に引き起こされたトイレットペーパーの買い占め騒動。
当時の日本人たちは、われ先にとスーパーのトイレットペーパーに殺到したのでした。。。
そして、今回の大地震の後の日常品の買占め騒動。
両者に共通しているのは、自分さえよければいいという「我欲」。
一人で賞味期限のあるパンを何個も買っていったいどうしようというのでしょうか?
そこには、他者を思いやる気持ちのかけらもまたイマジネーションもありません。
某都知事は、今回の大地震は我欲の塊の戦後日本人への天罰だと発言し問題になりましたが、
筆者は、今回の買い占め騒動は、「日本人の品格」が問われれていると思っています。
実は、中学受験でも話は同じです。
他人を押しのけてでも、自分さえ合格すればいいと思っている人はいないでしょうか?
そういう人は地震の後にスーパーで買占めをしている人間と同じです。
中学受験といえども教育です。
教育とはヒトを育てる仕事です。
自分さえよければいいと考える人間を中学受験は産み出してはいけないと筆者は思います。
もしそうなら中学受験は日本にとって害悪でしかありませんので、廃止すべきです。
筆者は、中学受験を通して、子どもたちが学力とともに「品格」のある人間に成長してくれることを願っています。