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投稿日:2009年10月14日

テーマ: ニュース / 受験情報 / 日記 / 社会

ノーベル平和賞

 今年度(2009)のノーベル平和賞は、オバマ大統領に決まりました。就任わずか9か月の大統領の「早すぎる受賞」に多くのひとが驚きましたが、今年4月にプラハで「核兵器のない世界」と現職のアメリカの大統領が演説したことへの期待と国際社会で一国主義的行動をとりがちであった前大統領のブッシュへの批判が背景にあったのかもしれません。

 現職のアメリカの大統領のノーベル平和賞の受賞は、オバマ大統領で3人目です。前の二人は、セオドア=ルーズベルト(1906)とウィルソン(1919)です。 セオドア=ルーズベルトは、日露戦争の終結を仲介し 難航したポーツマス条約をまとめました。ウィルソンは、第一次世界大戦後の国際連盟の生みの親です。現職に限らなければ過去十年間に、カーター(2002)元大統領とゴア元副大統(2007)の2人がいます。 

 日本人でノーベル平和賞を受賞したのは佐藤栄作(1974)です。「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則を表明し、また、沖縄返還を実現しました。

 ノーベル平和賞は、国際平和、軍備縮減、平和交渉、保健衛生、慈善事業、環境保全などの分野に多大な貢献や影響があった人物や団体に対して授与されます。しかし、ノーベル物理学賞や化学賞のような科学分野に比べて、ノーベル平和賞の受賞者選考はきわめて政治的色彩が強いといえます。また、アメリカがベトナム戦争をはじめたのにキッシンジャー元国務長官が平和賞を受賞した(1973)ように、戦争を起こした当事者が平和賞を受賞したという批判もありました。