突然ですが、ハッピー数ってご存知ですか?
あまり耳にしたことのない言葉ですね。中学受験でも問われることがあるので知っておくとちょっと得する知識です。
ハッピー数について知っていただいてご家庭で「ハッピー数って知ってる?」というような会話をしてみてくださいね。
まずはハッピー数の説明です。
ハッピー数(ハッピーすう、happy number)とは、自然数の各桁を1桁に分解して二乗和を取り、新しくできた数についても同じ処理を繰り返し行って、最終的に1となる数を指す。
「ハッピー数」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
少し具体的な例を出して説明してみましょう。
それでは4がハッピー数かどうか調べてみましょう。
各桁を2回かけて(二乗して)その答えをそれぞれ合計します。この操作を繰り返します。
4⇒4×4=16
16⇒1×1+6×6=37
37⇒3×3+7×7=58
58⇒5×5+8×8=89
89⇒8×8+9×9=145
145⇒1×1+4×4+5×5=42
42⇒4×4+2×2=20
20⇒2×2+0×0=4
あれ?また4にもどりましたね。
このまま続けても繰り返しになるので4は1になることはありません。
つまり、「4はハッピー数ではない」ということが言えます。
では、23だとどうでしょうか。
23⇒2×2+3×3=13
13⇒1×1+3×3=10
10⇒1×1+0×0=1
1になりましたね!
1になったので「23はハッピー数である」と言えます。
さて、これがどのように中学受験で出題されるのかちょっと見てみましょう。
甲陽学院中学校で1日目の大問2として今年出題された問題です。
「整数の各位の数をそれぞれ自分自身とかけ合わせて、すべてを足す」という操作を繰り返し行います。
例えば、24からはじめてこの操作を3回繰り返すと、24 → 2×2+4×4=20 → 2×2+0×0=4
→ 4×4=16のように、16になります。
(1) 7からはじめてこの操作を10回繰り返すと何になりますか。
(2) 4から始めてこの操作を20回繰り返すと何になりますか。
(3) 2016からはじめてこの操作を2016回繰り返すと何になりますか。
(2016年度 甲陽学院中学校1日目)
ハッピー数という名前は出てきていませんがハッピー数が題材になっていますね。
ぜひお子様と一緒に解いてみてください。甲陽学院中学校といえどもこの問題はそこまで難しくはありません。4年生以上のお子様なら是非チャレンジしてみてください。解答・解説は下に載せておきますね。
ちなみに、2019はハッピー数です。
2019→86→100→1となります。
ということは、
2019年に入試を迎える現小4の皆さまは他の学年以上に知っておくといいことがあるかもしれませんね♪
では、解答・解説です。
(1)
7→49→97→130→10→1→1・・・
7はハッピー数ですね! ということは10回繰り返しても1のままですね。 答え 1
(2)
4→16→37→58→89→145→42→20→4・・・
ここでの注意点は1回目の作業で16になるという点です。
4を1回目としてしまう生徒が多いので注意しましょう。4を1回目としたときの誤答は58です。
58と答えた人は要注意!!
上の赤字の部分(8回1セット)が繰り返しになるので
20÷8=2セットあまり4回
よって、89になります。 答え 89
(3)
2016→41→17→50→25→29→85→89→145→42→20→4→16→37→58→89・・・
青字の部分が繰り返しにはなっていないところ(6回分)
赤字の部分が繰り返しになるところ(8回1セット)
(2016-6)÷8=251セットあまり2回
よって、145になります。 答え 145
正解できましたか?
次回も知っておくとちょっと役立つ内容を予定しています。
お楽しみに!