みなさんこんにちは。受験ドクターの石田新一です。
塾にお通いの生徒さんはすでに新学年の授業がスタートしていることと思います。前学年の復習もほぼ終わり、新しい単元の学習に入ってきて、やるべきことがどんどん増えてきていることと思います。学習内容の難易度も上がり、今まで習ったことを使いながら積み上げていく形になります。
特に算数に関しては、計算の基本が身についていないと正解がなかなか出せないということになります。小数の計算、分数の計算、計算の工夫など色々とありますが、今回は、「単位換算」のコツをお伝えしたいと思います。「単位換算」に関しては、入試直前でも苦手としている生徒さんが多いという印象がありますので、今のうちにマスターしてしまいましょう。
0.38㎞は何㎝ですか。 ⇒ 38000㎝
1㎞=1000m、1m=100㎝、1㎝=10㎜ということは誰でも知っていると思います。これが万が一曖昧だと、
面積、体積の単位換算を間違えてしまうことになります。
<例題1> ㎞を㎝に直すには、1000倍してから100倍します。要するに小数点を右に5つずらせば良いということになります。
7.8㎢は何㎡ですか。 ⇒ 7800000㎡
1㎢=1㎞×1㎞=1000m×1000m=1000000㎡となります。小数点を右に6つずらすことになります。㎢と㎡では百万の違いがあるので、その間に㏊とaという単位があります。
1㎢=100㏊=10000a=1000000㎡というように100倍ずつになっています。
2.8㎥の水は何Lですか。 ⇒ 2800L
1㎥の水は1KLで、1KLは1000Lなので、㎥を1000倍するとLとなります。
アリストテレスが「万物の根源は水である」と言っていたように、体積、重さ、密度(比重)は水が基準となっています。水1㎤=1mL=1gとなっています。また、1㎤という体積は1㎝×1㎝×1㎝で、この長さの基準は、子午線の四千万分の一を1mとし、1mの百分の一が1㎝となっています。このことから、「万物の根源は地球である」と言っても良いかもしれません。
5630000㎠は何㎡ですか。 ⇒ 5.63㎡
例題1から例題3までは大きい単位から小さい単位への換算ですので、小数点を右にずらしましたが、例題4では小さい単位から大きい単位への換算なので、小数点を左へ6つずらします。
以上のように、単位換算とは「数の並びは変えずに小数点だけ移動させる」という極めて単純な作業となります。以下に、小数点の移動の数を一覧表にまとめましたので、ご活用頂ければと思います。
最後に、例題を1つ。地図の縮尺の問題です。
15㏊の長方形の土地があります。5万分の1の地図上で、この長方形の一辺をはかったら2㎝でした。他の一辺は何㎝ですか。
この地図上での2㎝は実際には、2㎝×50000=100000㎝=1000mです。
また、15㏊=15×10000=150000㎡なので、1000m×他の一辺(m)=150000(㎡)となります。
よって、他の一辺(m)=150000÷1000=150(m)ですが、これは実際の長さなので、地図上では5万分の一と
なります。よって、150m÷50000=15000㎝÷50000=0.3㎝が答えとなります。
以上のように、小数点の移動(掛け算、割り算)をすれば正解は必ず導き出すことができます。
これから塾内のテスト、外部模試など、たくさんのテストを受けていき、最終的には「入試」で確実に点数を取れるようにしていかなくてはなりませんので、単位換算の問題に関しては確実に得点源にしていく必要があります。少しでもお役に立てて頂ければ幸いです。