昨日、ある生徒の初めての理科の授業をしました。
その生徒は、普段は大手塾に通いながら算数だけこちらに通っています。
理科が全般的に苦手という事で、取り敢えず春期講習期間に補習をすることになったのでした。
いざ授業が始まり、本人と話してみると、「どの分野もとにかく出来ない!」との事。
とにかく出来ないとは一体いか程のものなのか、試しに生物分野の基本事項を確認するプリントに取り組んでもらったところ、宣言通り珍回答続出!
例えば、ほ乳類は親が子に( )を与えて育てる。…という空所補充の問題。
正解はもちろん”乳”です。
しかし回答欄をみると”食べ物”の文字。
…間違ってはいない。いないけどこれを理科の問題にしてどうするんじゃい!
という訳で、「赤ちゃんの時、お母さんから何を貰って生きてたの?」と聞いたところ、
「赤ちゃん?!赤ちゃんの話なの?!だって”子”って書いてあるじゃん!」
いや、アナタそこにこだわってどうするよ。わざわざほ乳類の特徴として聞かれてるんだから、鳥類にも当てはまる答えは聞かないでしょ?
「えー…じゃあ酸素とぉ~」
ってオイ!
「えー、だってあのタイバンってやつ…」
あー、お腹の中の事を考えたのね…生まれた後の話だよ。
「え、先生赤ちゃんって言ったじゃん!赤ちゃんってお腹の中でしょ?」
いや、生まれた後もしばらくは赤ちゃんだよ…
「結局どっちなの?!」
生まれた後です!お腹の中の事を聞きたいなら、そう分かるように書いてあるからね!
…最終的に、「単語の意味にいちいちこだわらないで、全体を見て出題者の意図を汲み取って下さい」という結論に落ち着きましたが、この「木を見て森を見ない」姿勢が彼女の成績を押し下げていると確信しました。
胎盤が出てくるあたり、全く覚えていない訳ではなさそうなので、余計に視野の狭さが惜しまれます。
これは実は理科だけの問題ではなく、他の教科でも同じことが起こり得ます。成績が上がらない、とお悩みの方…身に覚え、ありませんか?
細かいことにばかり気を取られている人は大成しませんよ!視野は広く!