昨晩(7時半頃だったでしょうか)、西の空に目をやったら、きれいな三日月と金星が見えました。
“宵の明星”ですね。
今年は夏過ぎごろまで、宵の明星が見える位置関係になっているそうです。
特に丁度今の時期から、7月の初旬にかけては高度が高く、ビルの多い東京でもすぐに見つかります。
全天で最も明るい恒星であるシリウスよりももっと明るい(およそ20倍)ので、目が良くなくても肉眼で観測可能。
私も視力はかなり悪く、度の強い眼鏡で矯正してなんとか車の運転が出来る位ですが、立ち止まってしばし月と金星の美しい競演を楽しみました。
ところで、月も金星も、その美しさのせいか西洋では女神として考えられていますが、日本神話では何故かどちらも男神なんですよね(※)。ちょっと興味深いです。
宵の明星は、明けの明星に比べて、時間的に観測しやすいですので、みなさんも勉強に疲れた時なんかに見上げてみてはいかがでしょうか。
※ 月はギリシャ神話ではセレネやアルテミス、ヘカテ、ローマ神話ではルナやディアナという、数柱の女神で表され(満ち欠けがあるので複数の顔を持つと考えられたのでしょうか…)、金星はギリシャ神話ではアフロディテ、ローマ神話ではヴィーナスという美を象徴する女神で表されます。
一方、日本神話においては、月は月読(つくよみ)の命(太陽を表す天照大神の弟です)、金星は天津甕星(あまつみかぼし)という男神で表されていますが、どちらも非常に影の薄い神様です。月や金星の美しさからつい美青年を想像してしまいますが、古代日本ではイケメンはあまり価値を見出されていなかったのでしょうか(笑)
あ、そういえば西洋でも、堕天使ルシファーは確か明けの明星の神格化でした。洋の東西を問わず美しい(←イメージで勝手に決めておりますが)男は日陰者扱いのようですね。