人間には得意不得意があって、それ自体は致し方の無いことですが、不得意な分野を努力でカバーしなければ勝てないのが、勝負事の常です。
中学受験も例外にあらず。
「宿題に出した所、ちゃんと覚えてきた?」
「覚えてきたー」
「よしよし、じゃあテストをしようじゃないか」
「エーっ」
「エー、じゃないよ、するって言ってたじゃん」
(しぶしぶ…)
× × ×
「…って、全然覚えてないじゃん。ホントにやって来たのかー?」
「ちゃんとやったって!」
「じゃあなんだこれは?」
「忘れちゃったの」
「…それはちゃんと覚えたと言わない(怒)」
暗記は苦手なんだもん、というこの生徒に、どういう覚え方をしたのか問うた所、テキストを読んで来ただけとのこと。
テキストを読んだだけで覚えられる人はそれで結構ですが、自分で「暗記は苦手」と言うておる人がそれで覚えられる訳ありません。
書くなり音読するなりして覚える工夫をしなければならないのです。
と言うと、今度はノートに2回ほど書き写して「覚えてきた!」と言い、テストで確認するとやっぱりボロボロ、という人が出てきたりするのですが…
なんだか先生に言われて渋々やってきた感丸出しじゃないですか!どないや!
再度言います。
それは覚えたとは言いません(泣)
そもそも本当に暗記そのものが得意な人なんてそんなにいないと思います。
周囲を見ても、”暗記モノ”が得意な人は、みんな暗記をするために、様々な努力をしていました。
単語帳を作る、間違えた問題を全問合うようになるまで何度も繰り返す、まとめノートを作る…等々。
そんなに驚異的な暗記力を持ち合わせていなくても、努力次第で何とかできるのです。
だから、”本気”の人は手間と努力を惜しまず、必ず得点できるようにしてきます。
「やったけど暗記は苦手だから」という言い訳に逃げている時点で、その人は”本気”の人に負けています。自分に甘いです。
そんな人が入試本番で、”本気”の人とまともな試合が出来るわけありません。
もし、本当に志望校に受かりたいと思っているなら、2回と言わず、5回でも10回でも20回でも、覚えるまでしつこく繰り返し書いて来て下さい。
更に言うなら、「何回やったか」「やったという証拠があるか」は問題ではありません。覚えたかどうかが全てです。
「…分かった?」
「ああ…うん、まあ、はい」
(伝わってない気がする…涙)
まあ、こっちもしつこく繰り返すつもりです。
「来週も同じ所テストね」
「エー!」