昨日の理科の授業中、生徒にあるクイズを出題しました。
「今日は理科的に非常に重要な日です。さて何の日でしょう?」
「えー、知らない」
「6月の20日前後といえば?」
「あー、分かった!春分かー、秋分かー、冬至かー、夏至?」
「どれよ?」
「春分!」
「……(涙)」
正解は当然夏至です。
一年で最も昼が長く、南中高度が高くなる日。
6年生の皆さんはこの日の南中高度の計算の仕方も分かっていると思います。
90°-(その土地の緯度)+23.4° でしたね。
つまり、東京の緯度をおよそ北緯36°で計算すると、
90°-36°+23.4°=77.4° (※)
となります。
太陽高度が高いと影は短くなり、昨日のニュースのお天気コーナーでも、身長170cm程の人の影の長さが、正午に測ったら40cm程だったと言っていました。
南中時刻ぴったりに測ったなら、計算上は38cm程度まで短くなる筈です。実に身長の5分の1程度ですね!
因みにこの時期、昼の長さは北海道と沖縄のどちらの方が長いでしょうか?
正解は北海道!
国立天文台のHPで見てみると、昨日の昼の長さは北海道の根室で15時間25分、沖縄の石垣島で13時間39分と、根室の方が1時間46分長いことが分かります。
夏は、緯度が高い方が昼の長さは長くなり、北極圏まで行くと白夜(24時間太陽が出ている状態)になります。
その分、冬は緯度が高い方が夜が長くなり、北極圏では極夜(24時間夜の状態)になりますね。
さて、今週は天文的に面白いことが目白押し。
月曜日の夏至に続いて、土曜日には今年二度目の部分月食が起こります。
19時16分から始まる今回の月食は、20時38分に半分以上欠けて最大となり、22時に終わります。
月食が起こるということは満月の日。
皆さん、この時間にどの方角の空を見れば良いか分かりますね?
私も丁度授業が終わって家に着く頃なので、観測できるのを楽しみにしていますが、気象庁の週間予報だとこの日の東京は曇り…う~ん、てるてる坊主でも作っておきましょうか?
※ 春分・秋分の南中高度は 90°-(その土地の緯度)
つまり東京(北緯36°)では 90°-36°=54°
冬至の南中高度は 90°-(その土地の緯度)-23.4°
つまり東京では 90°-36°-23.4°=30.6° です。