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投稿日:2009年05月09日

テーマ: ニュース / 受験情報 / 国語 / 国語通信

国語通信(5月号)

国語の成績がなかなか伸びないのは「読解力不足」「読書量不足」「語彙量不足」などが原因ですが、最も大きな要因は「生徒の性格」つまり、根気がない・集中力がない・あきっぽい・面倒くさがりや・大雑把、頑固など、(「避けたい性格の見本市」のようですが)、そこにあります。なぜなら国語上達の三大要素は小学校低学年期に教わったはずの「文章を丁寧に読む」「問題で何を聞かれているかを正確に掴む」「それに沿って素直に答える」で、それがきちんとできていれば国語の成績は自然に伸びるはずなのに、上記の性格がそれらをことごとく妨げてしまうからです。まず、性格を改善させることが望まれます。(これは他教科についても同様です)。また、家庭での会話不足や、お子様に筋道の通った話をする機会を奪い、親御さんがその意図を先取りしてしまうことや、読書の楽しみを教える時間を設けなかったことなども原因です。つまり「家庭力」が「国語力」に直結することが多いのです(先程の性格形成を含め)。ですから、わずか1、2年でそのハンデを克服し、受験に耐えるだけの力を得るにはそれ相当の決意と忍耐が必要だと御理解ください。 とは言え、お子様に無理な学習日程を強いることはお避けください。生徒は7時間近く学校で過ごしますので、そこでの様々なストレスを背負って来塾していることを想像していただければと思います。また、勉強量と成績をリンクさせるには、その時間内は終始やる気と集中力に満ちていることが大前提です。それができている分には問題ありませんが、その点を考慮に入れず、江戸時代の「胡麻と百姓は絞れば絞るほど、よく油が出、よく年貢を納める」的発想で、四六時中勉強をさせればそれだけで成績が上がるとお考えでしたら少々短絡的で、お子様の心理・体力などを無視した行為だと言わざるを得ませんし、いくら素質のあるお子様でもこれでは途中でつぶれかねません(毎年やらせ過ぎが故に失敗するお子様が少なからずいます)。できれば、週の総復習に充てる家庭学習日を一日設け、また完全オフに近い日も一日設け、しっかりリフレッシュさせたうえで、残り5日を勉強に集中できるための英気を養うのが理想的です。 今回は少し厳しいことを申し上げましたが、本来楽しく学ぶべきはずの勉強が、無理強いさせたり、単に競争をあおる道具と考えたりすることで、「苦しくてつらいもの」とゆがんだ印象を与えてしまうことが多いのです。なるべく早目にその芽を摘み取り、気分良く勉強させたほうが効率的だという判断でのお話しとさせていただきました。