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投稿日:2009年03月02日

テーマ: 理科

黄砂と花粉症と私

部屋とYシャツと私的な…って古いですか、そうですか。

 

花粉症になっておよそ20年。大気汚染とアレルギー反応の間に密接な関係があるという話は随分前からささやかれていましたが、最近では黄砂との関連性も疑われているようです。

黄砂自体は7万年も前から続いている自然現象。東アジアや中央アジアの砂漠(タクラマカン砂漠やゴビ砂漠が主な発生源とされています)や乾燥地の砂が舞い上がり、偏西風に乗って飛来、大気中に浮遊したり、地上や海洋に降下したりする現象の事です。

ところが近年、大気中の窒素(ちっそ)酸化物や硫黄(いおう)酸化物などの物質を吸着して、農作物や人体に悪影響を及ぼす被害が増大しているとか。

おっと…窒素酸化物と硫黄酸化物。酸性雨の原因物質として代表的な2つですね。どちらも自動車の排気や工場の排煙が原因。大気汚染によって雨や黄砂という当たり前の自然現象が脅威になっているわけです。

ちなみに黄砂の頻度・発生量も年々増えているとの事。これには過放牧や過剰耕作、森林伐採による土地の劣化・乾燥が関係しているという話です。

 

環境問題はたいてい、その原因も被害も国境を越えて広範囲に及びます。大気汚染はもちろん、土地の劣化も、その国だけの問題でも責任でもありません。農作物や木材のほとんどを輸入に頼っているという私たちの現状を、食料自給率の問題としてだけでなく考える必要があるかもしれませんね。