みなさん、こんにちわ。
受験ドクターで国語と社会を教えている海藤 一です。
節気上では「大暑」となり、
暑い日が続いていますね。
今年の夏は例年以上に暑いですが、
皆様の夏はもっと熱いものでしょう。
「ウチの子、国語を解くのが遅くて…」
「テストで空欄を作ってきてしまって…」
「記述問題をすべて空白にしちゃって…」」
「言葉を全然知らないので…」
「いくらきちんと読めと言っても聞いてくれなくて…」
「漢字や言葉をきちんと覚えられなくて…」
あつい気持ちもふと冷めてしまうような国語の悩みの数々。
「暑さ寒さは彼岸まで。」といいます。
熱さは受験までほしいところですが、
寒さは彼岸までくらいにはしたいものです。
このたび国語でお悩みの方の
解決の糸口に少しでもなればと思い、
「はじめの国語相談室」を開きました。
国語の学習相談を受ける中で
特に多いものを取り上げて、
その解決法を考えていきます。
今回は国語の問題を解くのが遅いお子さん。
「急かしてください」と塾の方からアドバイスを受け、
「もっと手を動かして」と親からアドバイスしても、
なかなか改善しない我が子…
でもお子さんはなぜ改善できないのでしょうか?
<求められる「練習」と「コツ」>
先ほどの問いに対して、
私はいつもこう考えています。
「練習」が足りないからだ、と。
そしてその「練習」の「コツ」を知らないからだ、と。
むしろお子さんが出来ないことのほぼ全てのことが
「練習」が不足しているからだ、と考えています。
これは音楽でもスポーツでも何にでも言えることだと思います。
それと同時にただ闇雲に「練習」することにも疑問を感じています。
「コツ」とは何かを習得して、理解するために
頭の中に言語化されて作られるものです。
ボールを蹴るときに意識すること、ピアノを弾くときに意識することは
言語化されて自分のものになるのです。
そして「練習」は普段からやるべきです。
最終的には自分でやれるようになれば良いですが、
最初は親御様についてもらうのがよいでしょう。
今から教えることは一例ですが、
ここに示す「コツ」を生かして「練習」してもらえれば、
【遅い】ということが改善されるかもしれません。
<マイナス5分の時間設定>
では、具体例を用いて説明しましょう。
まずテキストを広げ、宿題を始めようとしますね。
ここで時間設定!!
「この文章、問題は15分で解く」などと先に決めてしまうのです。
「何分で解く」という指示がある場合にはしなくても構いません。
時間設定の目安としては、
「この問題何分でとけると思う?」と質問してください。
その時間の【マイナス5分】の時間でやらせてみてください。
自分がこの位かかるだろうと思った時間の
【マイナス5分】くらいでやると、良いトレーニングになります。
そして本文を読み始める前に、タイマーのスイッチを押します。
「じゃあ、解いてごらん。」お子さんはきっと急いで本文を読み始めるでしょう。
だって【マイナス5分】で解くわけですから。
…生徒は残り時間が気になりだします。
「今、何分?」答えてあげてください。
「これ、どういう意味?」…無視してください。
問題を解いている際に、
時間を気にすることは素晴らしいことです。
でも、言葉の意味や問題の意味は
本番中は誰も教えてくれません。
特に優しい親御さんは少し我慢していただいて…。
もし指示するとしたら、
「分からなかった言葉には、蛍光ペンで線を引きなさい。」
「分からなかった問題には、チェックを入れておきなさい。」
で良いでしょう。
これで後から言葉は調べることができますし、
学習に時間をかけなければいけない、
そんな部分もはっきりするはずです。
<時間と闘い続ける>
さて、タイマーが鳴りました。
私の予想ですが(完全な私見です笑)、
記述問題の答えは埋まっていないと思います!
(記述問題の件についてはまた今度お話しします…)
問題の終了時間ですが、本人に聞いてください。
「もうちょっと時間があれば解ける?」と。
「いらない!」と言われれば、答え合わせを始めて下さい。
「いる」と言われれば、もう5分与えても大丈夫です。
そう、先ほどの【5分】です
もしその【5分】で解き終われば、
お子さんの時間設定の感覚は悪くありません。
解くのがはやいか遅いかはともかくですが。
普段から試験時間内に解き終わらないお子さんの多くは
きっと上手くいかないでしょう。
ここで怒る必要はありません。
だから「練習」していくのです。
常に決められた時間の中で解く。
この意識を持ったうえで「練習」することがとても重要です。
この時間と闘い続ける習慣が、
最終的に時間内で解けるようになることに
つながってくるのです。
お悩みの方は
是非一度やってみてください!
少しでもお助けになればと思っています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
では、また次回お会いしましょう。