みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
勉強で成績を上げるためには何が必要でしょうか。
わかりやすいテキスト、ボリュームいっぱいの問題集。
たしかに成績が上がりそうです。
しかし、もっと簡単に成績を上げるものがあります。
それは「ノート」です。
今回はノートについて書かせていただきます。
<ノートを書くだけで終わっていませんか?>
お子様の机をちょっと見てください。いったい何冊のノートがあるでしょうか。
4冊?10冊?それとも20冊?
ノートを使って勉強するのは一般的ですが、
果たしてノートを効果的に使うことができているでしょうか?
ノートを効果的に使うことができれば、間違いなく成績は上がります。
では、その理由と方法をお教えいたしましょう!
<正しくノートを使うとは?>
「ノートを使う」というのは、ノートを使って板書を写したり、
問題集の問題を解いたりする、という意味ではありません。
ノートに記録された内容を読んで知識を確認したり、
もう一度問題を解いて前回との比較をしたりすることが、
「ノートを使う」という意味です。
先生の説明を聞きながらノートに板書を写すことはかなり難しく、
どちらかが疎かになってしまいます。
お子様の中には、色使いから図の大きさまでこだわって、
かなりの時間をかけてノートに書き写していく子もいます。
しかし、その力作を家に帰ってから読んでいるでしょうか?
あるいは、テストの前にもう一度読んでいるでしょうか?
先生が話した大事なポイントを、ノートに書き写すことに
集中していて聞き漏らしてしまい、それでいて書き写したもの
を再び見ないわけですから、知識が曖昧に定着してしまうわけです。
そんな状況を打破していくために、まずは板書の全てを書き写す
ことをやめてみましょう。先生が「ここ大事だよ~」と言った部分や、
赤字で強調した部分のみノートに記録しておきます。
図形の学習のときも、授業中は定規・コンパスを使って
正確に図を描く必要はありません。フリーハンドでおお
よその形を描いておけば充分です。
<ノートは1科目3種類作りましょう>
ノートは1科目につき、「記録用」「見る用」「復習用」の3冊作りましょう。
塾によっては、提出用に「宿題用」のノートを準備する必要があります。
記録用ノートは、塾の授業中に問題を解いたり、説明をメモするのに使うノートです。
ここから必要な部分を、見る用ノートに清書していきますので、丁寧に書きすぎる
必要はありません。
見る用ノートは、問題を解くうえで大切なポイントや、知識のまとめを
選んで書いていくノートです。記録用ノートの中で、赤字で書かれた内容や、
蛍光ペンで囲んだ部分を書き写していきましょう。
その際、授業の内容を思い出して、自分なりの一言メモを加えるとさらに
効果的です。
復習用ノートは、テスト・模試・過去問演習などで間違えた問題を貼って、
再度解くためのノートです。
1問で見開き2ページを使うと良いです。
復習用ノートは、自分の苦手な単元や問題が何ページもあるので、
自分専用の弱点対策問題集のようなものです。
また、2回目でも間違ってしまった場合は、「再復習用ノート」を作って、
さらに凝縮された弱点対策問題集にしていっても良いです。
<今回のまとめ>
いかがでしたか。ノートには「記録する」だけでなく、「書いたものを見る」ことや
「内容を比較分類する」といった役割もあります。
1種類のノートでは、いろいろな役割を使い分けることができず、
結果として書き写すだけのノートになってしまいます。
ぜひ、役割に応じてノートを使い分け、そして書いた
ノートを見て使いましょう。同じ内容を繰り返し見る
ことこそ、知識をしっかり理解する王道です。
次回は、「競技かるた式、スーパー記憶術」について書かせていただきます。