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投稿日:2016年07月10日

テーマ: 算数

算数の文章題の読み方①~「た」で始まる接続詞には注意~

みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。

算数の問題には、計算・文章題・図形など様々な形式があります。

その中でも「文章題」は、文章を読んで何が書かれているのかを

自分で考えていく必要があります。

 

ここで読み間違ってしまうと、せっかく解き方がわかっていても正解

を導き出すことはできません。

 

では、どのように文章題の文章を読めば良いのでしょうか?

そこには、「注意深く読む」とか「大事なところに線を引く」という、

少し曖昧なものではなく、明確に「こうすべき!」という方法がある

のです。

 

今回と次回の2回に分けて、文章題の読み方のポイントをお伝え

してまいります。今回は文章中の接続詞に注目します。

 

 

<「た」で始まる接続詞に注意>

文章題は文章ですから、文と文をつなぐ接続詞がいろいろ出てき

ます。この接続詞のうち、「た」で始まる「ただし」と「たとえば」がポ

イントです。この2つの接続詞の直後の文章は、とても大事なこと

が書いてあります。

 

ここを注意深く読み、必要があれば下線を引いておくことが有効

と言えます。もちろん、答えを出して解答らんに書く直前にもこの

部分に目を向けると、さらにミスを減らすことができます。

 

具体的に問題を見てみましょう。まずは「ただし」です。

 

(問題)10時10分から11時10分までの60分間の、時計の時針(短針)、分針(長針)、秒針について、次の問いに答えなさい。
(1)時針と分針が重なる時刻を求めなさい。ただし、秒の値のみ
分数を用いて答えること。

【開成中 H22問題より】

この場合、「ただし」には解答するうえでの重要な条件を示すはた

らきがあります。それはまるで出題者が

 

 

「この条件を見落とすと〇にしないから気をつけるんだよ」

 

と言っているようです。

ここまで言われたら気をつけないわけにはいきません。

何回も確認したうえで答えを求めましょう。

 

 

次は「たとえば」です。

 

(問題)
3けたの整数Nの各位の数を加え、その和が1けたになるまで
その作業を続け、最後の1桁の数を[N]で表すことにします。たとえば、[123]⇒1+2+3=6(作業1回)なので、[123]
=6、[789]⇒7+8+9=24⇒2+4=6(作業2回)なので
[789]=6です。(1)[147]を求めなさい。

【桜蔭中 H22問題】より

この場合、「たとえば」には問題文の内容を理解するうえで大

切なことを念押しするはたらきがあります。それはまるで出題者が

 

 

「とりあえずこういうルールになるんだけど、わかった?」

「じゃあ念のため、一つ例を見せるから確認してね。」

 

と言っているようです。

 

したがって、最初の問題は「ルールを確認する問題」となっている

ことが多く、ルールが分かっていれば解きやすい問題になります。

 

このような特徴的な接続詞を少し意識するだけで、文章題の読み

間違いを減らすことが可能になります。

 

次回も文章題の読解ポイントをご紹介いたします。

 

 

<今回のまとめ>

「ただし」がきたら、その後は解答に必要な条件。必ず守りましょう。

「たとえば」がきたら、具体的な例が示されている。自分の理解が

合っているか確認しましょう。

算数ドクター