みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
よく受ける質問に「普段の授業とか宿題はできるんですけど、テス
トになるといつもミスして点が取れないんです。どうしたらいいんで
しょう」があります。同じお悩みをお持ちの方は少なくないと思いま
す。
今回はこのお悩みに答えるべくテスト中に見直しを行うタイミング
とその方法について、お伝えしたいと思います。
<算数が他の科目よりも優れている?>
このように書いてしまうと他の科目の先生に怒られてしまうかも
しれませんが、それでも言います。
「算数は他の科目にはできないことができる科目です」。
それは、試験中に自分で答え合わせができる、という点です。
国語・理科・社会は試験中に解いた答えが間違っていないか、
確認することはできますが、正解かどうか答え合わせをすること
は普通できません。
しかし、算数はできるんです。例えばこのような問題があります。
太郎君と弟は合わせて3000円持っています。また、太郎君は弟より
600円多く持っています。太郎君が持っているお金は何円ですか。
いわゆる和差算の問題です。解説は省略させていただきますが、
(3000+600)÷2=1800 という計算式から、答えは1800円
と求められます。
ここで「見直し」を行います。
兄が1800円ならば、弟は何円になるでしょうか?
3000-1800=1200 より、弟は1200円になります。
そして、これを問題文にあてはめると、
太郎君の1800円は弟の1200円より600円多い、という文章が
正しいことがわかります。
つまり、求めた数値を問題文にあてはめたとき、全ての条件が満た
されれば、求めた数は正しいことになります。
これこそ「試験中にできる答え合わせ」です。
この答え合わせを解いた直後に行えば、確実に正解できた!
という安心感を持って次の問題に進めるわけです。
ただし、全ての問題がこの方法で見直しできるわけではありませ
ん。図形、場合の数といった問題では確認しにくいことが多いで
す。逆に、文章題、規則性、数の性質の問題では、あてはめて
見直しできる問題が多いです。
また、答えの単位もポイントです。
人・円・本・個・才・ページなどの、数えられる単位(答えが整数
に限定される単位)の場合、ほぼ100%あてはめて見直しがで
きます。
一方、長さ、速さ、角度、面積、体積などの、測る単位(答えが
小数や分数にもなりうる単位)の場合、あまりあてはめて見直
しができないようです。もちろん、面積を用いたつるかめ算のよ
うに、単元が複数にまたがっている場合は見直しできる問題も
あります。
このようなポイントを覚えておいて、試験中に速やかに判断して
いけば、ケアレスミスも減らすことができます。ぜひお試しください。
次回は模擬試験の成績帳票の見方と偏差値の秘密について
ご紹介いたします。
<今回のまとめ>
・見直しっていつやるの? 「解いた直後です」
・見直しってどうやるの? 「求めた数値を問題文にあてはめての確認です」