みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
算数の講師をしていますと、一番お目にかかる不安の声は「計算ミス」です。
算数の問題としては決して難しくはない「計算」
算数の問題で一番多く取り掛かる「計算」
それなのに計算ミスはなくなることはありません。
いったいどうすれば計算ミスはなくなるのでしょう。
その一つの方法が記憶力です。
<計算ミスを防ぐ方法は「計算しない」?>
実は計算ミスを減らす一番の方法は「計算しない」ことにあります。
計算問題なのに計算しないとは?どういうこと?
と思われるかもしれません。
ここで言う「計算しない」とは、
・分配結合法則を使い、計算式をまとめ、計算量を減らす
・九九のように答えをおぼえることで、計算せずに求められるようにする
という意味があります。
そう、計算ミスは計算するから発生するわけで、計算しなければ計算ミス
が生まれることはないわけなのです。
では何をおぼえればよいのか。今回は「計算編」として、計算問題や規則性
、図形の問題に必要なものをご紹介いたします。
< ① 3.14のかけ算 >
おぼえる計算の代表格「3.14の計算」です。
最低限3.14×2から3.14×9はおぼえましょう。そうすると筆算が
とても楽になります。
そこに加えて、×12や×36などのよく出るものをおぼえます。
3.14×2=6.28
3.14×3=9.42
3.14×4=12.56
3.14×5=15.7
3.14×6=18.84
3.14×7=21.98
3.14×8=25.12
3.14×9=28.26
3.14×12=37.68 (半径6㎝の円の円周など)
3.14×15=47.1
3.14×16=50.24 (半径4㎝の円の面積など)
3.14×18=56.52 (半径9㎝の円の円周など)
3.14×24=75.36
3.14×25=78.5 (半径5㎝の円の面積など)
3.14×27=84.78
3.14×32=100.48
3.14×36=113.04 (半径6㎝の円の面積など)
3.14×64=200.96 (半径8㎝の円の面積など)
< ② 平方数・三角数 >
次は規則性・数列でおなじみの「平方数・三角数」です。
特に、数表の問題ではこれを知っていたほうが良いです。
また平方数は、相似形の面積比でも使います。
平方数(11以上)
11×11=121
12×12=144
13×13=169
14×14=196
15×15=225
16×16=256
17×17=289
18×18=324
19×19=361
25×25=625
32×32=1024
三角数(1からある整数までの和)
1+2=3
1+2+3=6
1+2+3+4=10
1+2+3+4+5=15
1+2+3+4+5+6=21
1+2+3+4+5+6+7=28
1+2+3+4+5+6+7+8=36
1+2+3+4+5+6+7+8+9=45
1+2+3+4+5+6+7+8+9+10=55
1から11までの和=66
1から12までの和=78
1から13までの和=91
1から14までの和=105
1から15までの和=120
1から20までの和=210
< ③ 分数と小数の変換 >
計算問題では、分数と小数が混じったものがよく出題されます。
その際に、小数と分数を速く変換できたほうが良いわけです。
これを基本として次のように求めます。
これをおぼえておくと、計算式の分数の分母は4とか8とか20の
ように、「すべて小数に約分できる分母」の場合、小数で計算する
ほうが速いことに気づけるわけです。
次回は、場合の数や数の性質の問題でよく出てくる「暗記すべき数字」
をご紹介いたします。