みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
夏真っ盛り!暑い日が続いています。
暑いといえば、兵庫県の甲子園球場でも「熱い」激闘が続いています。
そう、第99回全国高校野球選手権大会です。
99回!?ってそんな長かった?と思ってしまいますよね。
来年は第100回ですから。
今回は、高校野球と算数を結び付けて、
「場合の数」の問題をマスターしましょう。
全部で何試合行われる?
全国高校野球選手権大会(以下、高校野球)は、
各都道府県の代表(北海道と東京は2校)、49校が出場し優勝を目指します。
高校野球の大会方式は「トーナメント戦」です。
2チームずつ試合を行い、勝ったチームが残り、負けたチームは甲子園を
去っていきます。一体、全部で何試合行われるのでしょう。
下の図のようなトーナメント表を書いて考えることもできますが、
チーム数が多いと正しい表を書くのも一苦労です。
そこでこう考えます。
「1試合につき1校が甲子園から去っていく」
↓
「最後に1校が残るまで大会は続く」
↓
「1校が残ったとき、それ以外の学校は全て甲子園を去っている」
という感じです。
つまり、高校野球では49-1=48校が負けて
甲子園を去ったとき、優勝校が決まりますので、
全部で48試合行われるというわけです。
この考えを使えば、「全日本じゃんけんトーナメント大会」の試合数も計算でき
ます。
参加者は日本人全員です。その数、127094745人!(H27国勢調査より)
たった一人の優勝者を決めるこの大会、一体何試合行われるでしょうか?
もうわかりますよね。127094745-1=127094744試合、になります。
では、少し見方を変えて、「全部で何回戦行われるか?」というのはどうでしょう。
高校野球の場合
1回戦 17試合
2回戦 16試合
3回戦 8試合
4回戦(準々決勝) 4試合
5回戦(準決勝) 2試合
6回戦(決勝) 1試合
と全部で6回戦になります。
ここで何か規則が見つけられたら素晴らしい!
最後から数字を見ていくと、1→2→4→8→16 と2倍ずつ増えていきます。
2校で試合をし、半分の1校だけ勝ち残りますので、1回戦が終わった時点で
2だけをかけた数になる、というわけです。
先ほどの「全日本じゃんけんトーナメント大会」ではどうでしょう。
2×2×2×2×……、と2を26回かけると答えは67108864、
27回かけると134217728となることから、
1回戦が127094745-67108864=59985881試合行われ、
その後27回戦(決勝)まで続くことになります。
何ともスケールの大きい話です。
1試合10秒で終わるとしても、全て終わるまで
1270947440秒!約40年かかる計算です。
身近なところにも算数の種は落ちている、ということで高校野球とトーナメント戦
のお話しでした。
次回は、野球と来たらサッカー!ということで
「サッカーのW杯とリーグ戦」のお話しです。お楽しみに。