みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
暑かった夏も過ぎいよいよ秋到来!といってもまだまだ暑い日が続きます。
暑いといえば、8月31日、9月5日と2018年サッカーワールドカップの
アジア最終予選が行われ、アジア代表の2チームがまず決定しました。
サッカーのワールドカップも4年に1度開かれる大イベントですよね。
今回は、サッカーワールドカップと算数を結び付けて、
「場合の数」の問題をマスターしましょう。
全部で何試合行われる?
サッカーのFIFAワールドカップ(以下W杯)は、
世界各国から予選を勝ち抜いた32か国が出場し、優勝を争います。
W杯は予選のグループリーグと決勝トーナメントとに分かれています。
出場国を4か国ずつ8グループに分け、各グループで「リーグ戦」を行います。
各グループ上位2か国、計16か国が決勝トーナメントに進みます。
決勝トーナメントは文字通り「トーナメント戦」です。
準決勝で敗れた2か国は「3位決定戦」を行い、3位と4位を決めます。
さて、このW杯全部で何試合行われるのでしょう?
トーナメント戦は前回のブログでご説明いたしましたので、今回はリーグ
戦について説明いたします。
リーグ戦は「総当たり戦」とも呼ばれ、各チームが自分以外のすべてのチーム
と決まった試合数を行う形式です。
W杯のグループリーグでは自分以外のチームと1試合ずつ行います。
4チームの場合を考えてみましょう。
前回のブラジルW杯で、日本はギリシャ、コロンビア、コートジボワールと
同じグループに入りました。
日本は、自分以外の3か国と1試合ずつしましたので、全部で3試合行った
ことになります。それは、他の国も同じなので、全部で4×3=12試合になります。
しかし、日本対ギリシャという試合と、ギリシャ対日本という試合は、同じ試合
のことを指しており、2試合したことになってしまいます。
そこで、さきほどの答えを2で割って、12÷2=6試合がリーグ戦で行われた
試合数になります。
実際に書き出してみますと、
日本対ギリシャ、日本対コロンビア、日本対コートジボワール
ギリシャ対コロンビア、ギリシャ対コートジボワール
コロンビア対コートジボワール
このグループが8グループありますので、予選では6×8=48試合行われました。
決勝トーナメントは16チームで争いますので、16-1=15試合になります。
忘れちゃいけない「3位決定戦」。これも1試合ですので、
結局、48+15+1=64試合行われました。
この考えを使えば、「全日本じゃんけんリーグ(通称JKリーグ)」の試合数も計算でき
ます。
参加者は日本人全員です。その数、127094745人!(H27国勢調査より)
たった一人の優勝者を決めるこの大会、一発勝負のトーナメント戦よりも、全員
が戦うリーグ戦こそ真の王者を決めるにふさわしいはずです。
先ほどの4か国の例から、試合数は
チーム数×(チーム数-1)÷2
で求められることがわかりました。
JKリーグは全部で、
127094745×127094744÷2=8076537039760140試合になります。
ざっと8000兆試合です。
テクノロジーが発達し、VR世界で同時に1万試合(10秒で)行われるとし
たら………
8000000000000000÷10000×10=8兆秒かかります。
8兆秒÷3600秒=約22.2億時間
22.2億時間=約1億日=約274000年!
決着がつきません。
リーグ戦かトーナメント戦かは参加者の数と、1試合の時間とでどちらが
良いか決まってくるわけですね。
身近なところにも算数の種は落ちている、ということでサッカー大会とリーグ戦の
お話しでした。