みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
気がつけばもう11月。今年もあと2ヶ月ですね。
今年の汚れは今年のうちに、ではありませんが、今年のうちにやり残した
ことがないよう、計画的に進めていきたいです。
今日は、日本数学史上最高の英雄的人物と評される、関孝和について
お話ししていこうと思います。
関孝和って何をした人?
関孝和は17世紀江戸時代の和算家(数学者)で、数々の発見と業績を
残した、まさに算数の神様です。
たとえば、
正131072角形を作図し、そこから円周率を筆算で小数第11位まで
計算で求めた、というのがあります。
彼が算出した値は「3.14159265359微弱」
実際の値は「3.14159265358979…」ですから、たまげたもんです。
そもそも正131072角形って……どうやって描くものでしょうか。
他にも
微分積分の基礎となるものを考えたり、級数の収束について求めたり、
とすごいことばかりなんです。中学・高校に進んで数学を学習すると、そ
のすごさがもっとわかると思います。
このような功績から、関孝和は「算聖」としてあがめられています。
まさに「算数の神様」!受験生のお子様としてはぜひあやかりたいですね。
私ももっと算数の力をつけたいと日ごろから思っていますので、先日
関孝和のお墓詣りをしてきました。東京都新宿区の浄輪寺に葬られて
います。
和算にチャレンジ!
そんな関孝和にちなむ、わけではありませんが、江戸時代の書物に載っ
ていた算数の問題を出題したいと思います。
( 問題 )
「縦37間、横28間の長方形の面積を求めよ」(『塵劫記』より)
間って何?と思われるでしょうね。これは江戸時代の長さの単位です。
そこで、以下の換算表を用いて答えを出してください。
・1辺が1間の正方形の面積は1歩
・30歩と1畝が同じ
・10畝と1反が同じ
入試問題でも、外国の通貨を用いた計算問題が出題されます。
今回の問題のような昔の単位を使った問題も過去出題されたことが
ありますので、よく説明を読んで計算するようにしてみましょう。
( 解答 )
37間×28間=1036歩
1036÷30=34あまり16 34÷10=3あまり4
→3反4畝16歩
和算の問題、いかがでしたか?
和算にはこのような当時の単位を用いた計算問題だけでなく、
「鶴亀算」「流水算」「鼠算」「烏算」「俵杉算」など、様々な文章題
もあります。この辺りは、またの機会にご紹介させていただこうと思
いますので、お楽しみに!