みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
2018年の受験シーズンも終え、早くも新年度がスタートしています。塾での
学年も1つ上がりました。新たな目標に向かって頑張ってまいりましょう。
今日は前回に引き続き、継子立てについてお話しいたします。
今年の入試でも「規則性」に関する様々な問題が出題されました。
規則は無限に考えられるため、数字の並びから「どのような規則があるか」
を探し出す必要があります。
前回の問題を使って、継子立ての規則性を考えてみましょう。
問題 1から2018までの数字が書かれたカードが、それぞれ1枚ずつあります。
これら2018枚のカードが横一列に並んでおり、カードに書かれている数字は、左
から順に1,2,3,4,5,6,……,2017,2018のように1ずつ大きくなっています。この
カードの列に、次の操作を繰り返し行います。
操作:カードの列の一番左にあるカードを取り除く。その後、カードの列の一番
左にあるカードを、カードの列の一番右に移す。
例えば、列に並んでいるカードに書かれている数字は、左から順に次のようになり
ます。
1回目の操作の後 3,4,5,6,……,2017,2018,2
2回目の操作の後 5,6,……,2017,2018,2,4
2017回目の操作でカードを取り除くと、最後に残るカードに書かれた数字は
いくつですか。
【灘中 2016年・改題】
受験算数の鉄則に
「大きな数・回数の問題は、小さな数・回数で確かめよう」
というのがあります。
そこで、いきなり2018ではなく、もっと少ない数で「最後に残る数字」を
考えてみます。
カードが2枚のときから20枚まで、順に操作をし、最後に残るカードの
数字を表にまとめてみます。
規則性は見つけられましたか?
規則性を見つけるコツは「共通するもの」を探すことです。
そうすると、時々「枚数」と「最後に残る数」が同じところがあることがわかります。
それは、2、4、8、16です。
これらの共通点は何でしょう。そう、すべて「2だけかけた数」です。数学的に
言うと2の累乗の数になります。
そして、その「2だけかけた数」より1枚多い枚数のときは、必ず2が最後に残り
ます。3、5、9、17がそうです。
さらに、そのあとは2、4、6、8、10……と偶数が順に並んでいます。
これらの規則がわかれば2018枚のときの最後の数を計算で求めることができ
るわけです。
まず、2018に近い「2だけかけた数」を求めます。
2×2×2×2×2×2×2×2×2×2=1024
つまり、カードの枚数が1024枚のとき最後に残る数字も1024です。
ということは、1025枚のときは2が、1026枚のときは4が残ります。
(2018-1024)×2=994×2=1988 より
2018枚のときに最後に残る数は1988と計算で求められました。
この規則をしっかりおぼえておけば継子立ての問題をスピーディーに解くこと
ができます。ぜひご利用ください。
今年度も受験算数の様々なポイントをこのブログでお伝えしてまいります。
よろしくお願いいたします。