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投稿日:2018年10月23日

テーマ: 算数

受験理科のコツ!電気回路とすべり台応用編①

みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。

今年も残り約70日。月日が経つのは本当に早いものですね。
年の瀬が近づいてくるときになるのが「今年の漢字」
今年の世相を漢字一文字で表したあれです。
大胆にも今年の予想をしてみました。

それは、「圧」です!

台風(熱帯低気)が猛威をふるった
何かとパワハラ(力)が問題になった
女子テニスの大坂なおみ選手が巻の全米OP制覇
大阪桐蔭高校が勝で高校野球春夏連覇
この予想は当たるでしょうか?

受験理科のコツ01

前回・前々回と電気回路のイメージをつかむため、「すべり台」で考えて
みましょう!というお話しをさせていただきました。
基本回路のとらえ方までは終了しましたので、今回はその続き。
いよいよ応用編ということで、「並列つなぎ」と「直列つなぎ」が混ざった
複雑な回路のイメージです。

さっそくいってみましょう!

 

 

(前回・前々回の復習)
こんなすべり台をイメージしてください。

受験理科のコツ02

ここでは、すべり台=豆電球、人=電気、というイメージです。
1つだけルールをつけます。それは「すべり台は1人ずつしか滑ること
ができない」です。

電流・電圧・電気抵抗、そして長持ち度(消耗度)を次のように決めます。

受験理科のコツ03

受験理科のコツ04

受験理科のコツ05

長さ1mのすべり台を、毎秒1mで滑ると、1秒に1人ずつ滑ります。

したがって、1分間では60人滑ったことになります。

受験理科のコツ06

この階段、上ることができる人数に限界がありますので、1分間に
たくさんの人が上れば早く壊れる=電池が切れる、というわけです。

この「長さ1mのすべり台を毎秒1mですべる」ことを基本回路とします。

そうすると、豆電球が直列・並列の場合、それぞれ
豆電球が直列の場合
すべり台が長くなる⇒1分間に滑る人数が減る=電流が小さくなる

豆電球が並列の場合
同じ長さのすべり台が2基横に並ぶ⇒滑った人数の合計が2倍なる
=それぞれの豆電球に流れる電流は基本回路と同じ、電池から出ていく
電流の合計量が増え、早く電池が切れてしまう

となります。このことを押さえておきましょう。

それでは、並列の中に直列が入った「並直列つなぎ」です。

回路としてはこうです。

受験理科のコツ07

これは、「直列で2mになったすべり台」「もともとの1mのすべり台」
が横に並んでいることになります。

受験理科のコツ08

電池のつなぎ方は基本回路と同じなので、滑る速度は毎秒1mです。
1mのすべり台は滑るのに1秒かかるので、1分間では60人滑ります。
一方、2mのすべり台は滑るのに2秒かかるので、1分間では30人滑ります。
ということは、2mのすべり台のほうが電流は小さく、豆電球で考えると
明るさは暗いことになります。

また、2mのすべり台は最初から最後まで同じペースで人が滑りますので、
どこも同じ明るさになるわけです。

この2基のすべり台は、1分間で合計90人やってくることもわかりますよね。

仮に、2mのすべり台が故障しても、1mのすべり台にその90人が来ることは
なく、60人になるよう、「全体の人数」が調整されるわけです。

受験理科のコツ09

それではまとめです。
並列の一部が直列つなぎになった並直列つなぎは、
①それぞれのすべり台をすべる人数(電流)を考える
②全体の人数(電流)はそれぞれの人数の合計になる
③直列つなぎのところは同じ人数(電流)が通る
④片方のすべり台が故障しても、もう片方の人数(電流)に影響はない

これがポイントです。

次回は、このシリーズ最終回。お子様が一番苦手とする「直並列つなぎ」
をすべり台イメージで解説いたします。お楽しみに!

受験理科のコツ10

算数ドクター