みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
今年も残り約40日。月日が経つのは本当に早いものですね。
先月も同じようなことを書きましたが、とあるテレビ番組で
「大人が時間を短く感じるのはトキメキが少ないから」
と言っていました。常に新しいことにチャレンジし、日々感動し
ている子どもは、1日を長く充実しているわけですね。
来年は1日を長く感じられる大人になりたいものです。
数回にわたり、電気回路のイメージをつかむため、「すべり台」で考えて
みましょう!というお話しをさせていただきました。
今回はいよいよ最終回ということで、「並列つなぎ」と「直列つなぎ」が
混ざった複雑な回路のイメージその2です。
さっそくいってみましょう!
(これまでの復習)
こんなすべり台をイメージしてください。
ここでは、すべり台=豆電球、人=電気、というイメージです。
1つだけルールをつけます。それは「すべり台は1人ずつしか滑ること
ができない」です。
電流・電圧・電気抵抗、そして長持ち度(消耗度)を次のように決めます。
長さ1mのすべり台を、毎秒1mで滑ると、1秒に1人ずつ滑ります。
したがって、1分間では60人滑ったことになります。
この階段、上ることができる人数に限界がありますので、1分間に
たくさんの人が上れば早く壊れる=電池が切れる、というわけです。
この「長さ1mのすべり台を毎秒1mですべる」ことを基本回路とします。
そうすると、豆電球が直列・並列の場合、それぞれ
豆電球が直列の場合
すべり台が長くなる⇒1分間に滑る人数が減る=電流が小さくなる
豆電球が並列の場合
同じ長さのすべり台が2基横に並ぶ⇒滑った人数の合計が2倍なる
=それぞれの豆電球に流れる電流は基本回路と同じ、電池から出ていく
電流の合計量が増え、早く電池が切れてしまう
となります。このことを押さえておきましょう。
それでは、直列の中に並列が入った「直並列つなぎ」です。
回路としてはこうです。
これは、「全部で2mのすべり台が途中から2つに分かれている」こと
になります。電池のつなぎ方は基本回路と同じなので、滑る速度は
毎秒1mです。ここでもう一つだけルールを加えます。それは、
「2つ並んだ下のすべり台は、2人そろってから同時に滑る」
というものです。
1秒後、上のすべり台をすべった1人が待っています。
すべった人数を考えてみましょう。結局3秒間で2人ずつすべることに
なりますので、1分間では60÷3×2=40人すべりました。
上のすべり台は40人、下のすべり台は20人ずつすべっています。
基本回路と比べると人数は減っているので、明るさは暗いことになります。
それではまとめです。
直列の一部が並列つなぎになった直並列つなぎは、
①並列部分に人がそろうまで待ち、そろったら一緒にすべる
②流れる電流は、並んでいないすべり台をすべる人数と同じ
③上のすべり台が故障すると回路に電流が流れなくなる
④下のすべり台の片方が故障すると、「2台直列つなぎ」に変わる
これがポイントです。
電気回路を計算だけでおぼえようとすると、理科が苦手なお子様は
まいってしまいます。イメージしやすいものを考えてみるのは効果的
ですので、ぜひお試しください。
次回は(おそらく)今年最後のブログ、となりますので、今年作った
理科の語呂合わせ・覚え方を一気に載せていきたいと思います。