みなさん、こんにちは。受験Dr.の亀井章三です。
今回は調べるのが大変な単元「場合の数」で、作業を楽にして解きやすくする
3つのコツについて3回に分けてお話ししたいと思います。計算式で解く問題も多いの
ですが、入試問題では樹形図や表を用いて調べることを要求する問題も多く出題されます。
せっかく解き方が分かっていても、作業の段階でミスをしてはもったいないです。
3つのコツを用いて、作業でミスを減らし確実に正解を求めらるようになりましょう。
1 並べるものは「数字」にする
まずは次の問題をご覧ください。
問題 赤、青、紫、藍、橙の5色の旗があります。ここから3本選んで横一列に
並べる並べ方は全部で何通りありますか。
計算で解く方法が一番早いのですが、場合の数を学習したばかりの4年生だと
「樹形図」を描いて調べます。その時に問題文の文字通りに描いてませんか?(図1)
これは極端な例ですが、漢字で樹形図を作っていくと画数が多いときもあるので、見づらいし書きづらいです。
それでは、ということでひらがなの樹形図を描くようになります(図2)。
「あ」で始まるものが複数あるので、赤=か、青=お、藍=い、とし、紫と橙は頭文字を取っています。
漢字に比べてひらがなだと画数も少なく大分描きやすくなりました。しかし、ひらがなはパッと見て「全ての組み合わせを漏れなく書き出せているか」がわかりづらいです。
そこで、ひらがなよりももう少し分かりやすい物を使って樹形図を描くのが良いです。
それが「数字」です。
数字は見慣れているため、パッとみて順番も分かりますし、飛ばして書いたときに気づきやすくなります。
では、赤=1、青=2、紫=3、藍=4、橙=5として樹形図を描いてみましょう(図3)。
この問題は「並べ方」ですが、5本から3本を選ぶ「選び方」の樹形図では、特に書き出す順番が大切になります。
赤と青と紫を選ぶのと、青と紫と赤を選ぶのは同じことになります。
数字で樹形図を描くときに「小さい順に並べる」というルールをつけ加えると、重複をさけることができます(図4)。
ということで最初のコツは、
数字にして樹形図を描くと重複や数え漏れをなくすことができる でした。
作業をくり返し行っていくと、「なんか面倒だな」と思うことが出てきます。
その時に、面倒を受け入れてしまうのではなく、どうすれば楽にできるかな?と考えることが大切です。
今回の数字への変換のように、作業を楽にしてミスも減らす工夫をぜひ皆様も考えてみましょう。
次回は、「数を小さくして調べるコツ」の話です。お楽しみに。