みなさん、こんにちは。受験Dr.の亀井章三です。
今回は、さまざまな「〇〇数の和」についてまとめていきます。
①整数の和
1から順に1+2+3+4+…… と足していく問題です。
これは、等差数列の和として考えましょう。
□番目まで足すことを考えます。その時は
(1+□)×□÷2 という公式で求めることができます。
たとえば、1から100まで足すとすると、(1+100)×100÷2=5050と
求められます。このようにして求めた和のことを三角数といいます。
15番目までの三角数はおぼえておくと便利です。
1、3、6、10、15、21、28、36、45、55、66、78、91、105、120
②奇数の和
1から順に1+3+5+7+…… と足していく問題です。
これも等差数列の和として考えられますが、その答えに注目します。
1,4,9,16,25,……
これらの数字には共通点があります。それは同じ数を2回かけた積(平方数)で
あるということです。
しかも□番目の奇数までの和は、□×□の答えになっています。
来年は西暦2025年ですが、この2025も2025=45×45より、平方数です。
45番目の奇数は89になります。よって、
1から89までの奇数の和は2025になるというわけです。
③偶数の和
2から順に2+4+6+8+…… と足していく問題です。
これは、式全体を2で割ると分かりやすいですね。
2×(1+2+3+4+……)となっていますので、これは三角数に2をかけた数
と言えます。
④平方数の和
1から順に1+4+9+16+…… と足していく問題です。
この答えである、1,5,14,30,55 には残念ながら分かりやすい規則性は
ありません。式にすると少々面倒ですが、
1番目から□番目までの平方数の和は、
□×(□+1)×(□×2+1)÷6 で求めることができます。
ただし、この式は高校の数学で使いますが中学入試で使うことはありまん
ので、おぼえなくてもよいでしょう。
⑤立方数の和
同じ数を3回かけた答えのことを立方数と言います。
1×1×1=1、2×2×2=8、3×3×3=27 などです。
この立方数を1から順に足していったときの和を考えます。
まずは答えを小さい順に並べてみます。
1
1+8=9
1+8+27=36
1+8+27+64=100
何か気づきましたか?そうです。答えは全て平方数になっています。
それでは、答えが「何の平方数」なのか、考えてみましょう。
1=1×1
1+8=9=3×3
1+8+27=36=6×6
1+8+27+64=100=10×10
1,3,6,10…… そうです。立方数の和は「三角数の平方数」になっています。
先ほど、15番目までの三角数を書きました。
そして、2025は45×45の平方数であるとも書きました。
この45は「三角数(1から9までの和)」です。
ということは、2025は立方数の和になっているというわけです。
45は1から9までの和ということは、9番目の立方数までの和が2025です。
1+8+27+64+125+216+343+512+729=2025
来年受験を迎える6年生の方は、この事実をおぼえておくと良いでしょう。
また、立方数は奇数の和にすることもできます。
1+8+27+64+125+216+343+5122+729
=1+(3+5)+(7+9+11)+(13+15+17+19)+……+(73+75+……+87+89)
だんだん足される奇数の個数が増えているのも面白いところです。
一見規則がないものでも、並べて推測してみると思わぬ規則が見つかることも
あります。ぜひ他の〇〇数の和についても考えてみましょう。
本日はここまで。次回もよろしくお願いします。