みなさん、こんにちは。受験Dr.の亀井章三です。
今日は、中学校の数学で学習する「正負」の話を説明します。
-2のような「負の数」は、算数では学習しませんが、負の数の概念や
計算方法を知っていると、中学入試の問題を解くうえでも役に立ちます。
「負の数」の計算は決して難しいものではありませんので、ご安心ください。
1 負の数と足し算引き算
1、2、3、4……のように、数えたり自然に存在する数のことを「正の数」というのに
対し、-1、-2、-3……のように、0より小さく数えられない(リンゴが-3個とは
言いません)数のことを「負の数」と言います。
要するに、「0より◎だけ小さくした数」のことを「-◎(マイナス◎)」と表現します。気温で「-3℃」というふうに使われます。これも「0℃」より3℃低いということになります。
この正負の数をとらえるときは数直線が便利です。
0から見て、数が増えると右に、減ると左に進みます。
つまり、「+5」は0から5右に進んだ数、「-4」は0から4左に進んだ数になります。
この数直線を用いて、足し算引き算を考えます。
(1)正と正の足し算
これは今までやってきた計算と同じで、答えは必ず「正」になります。
例 (+3)+(+2)
これは0から「右に3進んで」、さらに「右に2進む」という意味です。
結局「右に5進んだ」ことになるので、答えは+5になります。
なお、正の数の「+」は一般的には省略して書きます。
(2)負と負の足し算
では、負の数と負の数のたし算はどうでしょう。
例 (-4)+(-2)
これは0から「左に4進んで」、さらに「左に2進む」という意味です。
結局「左に6進んだ」ことになるので、答えは-6になります。
(3)正と負の足し算
ということは、正の数と負の数の足し算は、「右に進む」と「左に進む」が
行われることになります。このとき、結局0から見て左右どちらにいるのかは
右と左それぞれどれだけ進むのか、より進むのはどちらなのか?ということ
が鍵を握ります。
例 (+3)+(-5)
これは0から「右に3進む」そして「左に5進む」という意味です。
このとき、左に進む数の方が大きいので、結局0から左に進んだ「負の数」
が答えになります。3と5の差は2なので、0から左に2進んだ、-2が答え
になります。
今回は、まず正の数と負の数とは何?というところから、具体的な足し算の話
までを説明しました。次回は「引き算」について説明いたします。お楽しみに。