みなさん、こんにちは。受験ドクターの亀井章三です。
「失敗は成功のもと」と昔の人は言いました。
エジソンも白熱電球を発明するまで、幾度となく失敗を重ねました。
失敗は誰しもするもの、しかし同じ失敗を繰り返していては成長できません。
そこで、よくある受験生の失敗=「しくじり」を見て、
こういう間違いがよくあるから、その場面では気をつけよう!
と思ってください。
計算問題でしくじった
次の計算問題と答えを見てください。
どうしてこれが間違いなのか?どういうしくじりをしたのか?
この計算問題、正解は「21.17」です。
えっ?10.17じゃないの?と思ったあなた、しくじってますよ。
しくじった原因は、たし算を先に計算したからです。
たし算とひき算は優先順位がありませんので、前(左)から順に計算しない
といけません。したがって、4.5+5.5=10と計算するのは間違いです。
これ、実によくあるしくじりです。
+と-があったら、ついつい+に目がいっちゃうんでしょうか。
慌てて解くとやってしまいます。気をつけてくださいね。
図形問題でしくじった
次は図形の問題です。
問題 次の図形のまわりの長さを求めなさい。ただし、円周率は3.14です。
この問題は2つのしくじりパターンがあります。
1つ目は「28.26㎝」と答えてしまうしくじりです。
おそらく、6×6×3.14÷4=28.26 と計算したのでしょう。
でも、半径×半径×3.14で求められるのは面積です!
この「問題文よく読んでいない、思い込みしくじり」、図形問題では多く
発生いたします。しっかりと問われているものは何か確認しましょう。
2つ目は「9.42㎝」と答えてしまうしくじりです。
おそらく、6×2×3.14÷4=9.42 と計算したのでしょう。
たしかに、弧の部分は正しく求められています。
でも、「まわりの長さ」を求めないといけません。
そう!直線部分を足し忘れています。
正解は9.42+6×2=21.42㎝ です。
この「最後に問題をチェックしていれば気づけたしくじり」、気をつけたいものです。
文章問題でしくじった
最後は文章題です。速さの問題のしくじりを見てみましょう。
問題 弟が毎分60mの速さで家を出発してから4分後に、兄が毎分80m
の速さで家を出発しました。兄が弟に追いつくのは、弟が家を出発し
てから何分後ですか。
さあ、答えは出ましたでしょうか。
兄が出発するとき、弟は60×4=240m前を進んでいます。
兄は弟を1分あたり、80-60=20mずつ追いかけていきます。
したがって、240÷20=12分
答えは「12分」!!
と答えたら「しくじり」です。問題文の最後をよく見てみましょう。
問題 弟が毎分60mの速さで家を出発してから4分後に、兄が毎分80m
の速さで家を出発しました。兄が弟に追いつくのは、弟が家を出発し
てから何分後ですか。
先ほどの計算で求めたのは、「兄が家を出発してから追いつくまでの時間」です。
ここに弟が先に歩いた4分を足さないといけませんので、12+4=16分が答え
です。
これも、「最後に問題文をチェックしておけば良かったしくじり」です。
引っかかった方は気をつけましょう。
というふうに、算数の問題を作る人は、
「油断しているとしくじるぞ!」というポイントを知っていて、巧みに配置してきます。
一度はひっかかっても仕方ありません。しかし、二度目はダメです。
自分の「しくじり」経験をしっかりノートに書き残し、テストの前には振り返ってみま
しょう。自分のしくじりの癖を知ることは、しくじりをなくす近道なのです。
今回はここまで。また次回のプロ講師ぶろぐでお会いしましょう。