こんにちは、受験ドクターのK.Dです!
今回はタイトルにもあるようにエジプト分数について触れたいと思います。
まず、エジプト分数とはなんぞやというところから説明します。
簡単に言うとエジプト分数とは、ある分数をいくつかの異なる単位分数の和として表すことを言います。
単位分数とは分子が1の分数のことです。
後述しますが、エジプト分数には2パターンの問題があります。
ネット上の記事を見ていて、エジプト分数の2パターンを同時に説明している記事はなかったので、このブログを読んでエジプト分数を攻略しましょう!!
では、例題を交えつつ説明していきます。
問 次の□に当てはまる数字を求めなさい。
この問題の答えは、となります。
では、どうやって求めるのでしょうか。
まずをの形で表します。
すると、と表せます。すると、は、より大きいと分かります。
次に、からを引きます。
-=より、=+となります。
この問題では、たまたま1回引き算をしたら答えが出ましたが、1回では出ないものもたくさんあります。では、次に1回では出ないものをやってみましょう。
問 次の□に当てはまる数字を求めなさい。
この問題も、先ほどと同じように考えていきます。
まずをの形で表します。
すると、と表せます。すると、は、より大きいと分かります。
次に、からを引きます。
-=となります。
このをの形で表します。
すると、と表せます。すると、は、より大きいと分かります。
次に、からを引きます。
となります。
よって、となります。
このやり方を使えば、例外を除けば、全問題に対応できます。
では、例外とは何でしょうか。
それは、はじめから分子が1のときです。
このパターンは解がいくつもあり、結構手間がかかりますが、頑張って解いてみましょう。
最近では開成2010や駒東2018など(その他にもいくつか)でも出題されています。
問となる整数□と〇の組み合わせを全て求めなさい。ただし、〇は□より大きいものとします。
このパターン(分子が1になるもの)の問題では、求める数値の半分同士を足すところから始めます。
つまり、と表します。
もちろん、これは条件に当てはまっていないので解にはなりません。ですが、ここからスタートします。
次に、□に当てはまる数値を考えます。
まず、□が4以下だと□を含む分数が以上になってしまうため、5≦□と分かります。
次に、□が8以上だと、□を含む分数が 以下になってしまい、〇を含む分数を足しても解がにならないため、□≦7と分かります。
よって、5≦□≦7と分かります。
□=5のとき、となるので、(□,〇)=(5,20)となります。
□=6のとき、となるので、(□,〇)=(6,12)となります。
□=7のとき、となり、より、解なしとなります。
※ちなみに、単位分数をもう一つ使ってよいのであれば、先ほどのやり方を用いてと表せます。
よって、答えは、(□,〇)=(5,20)、(6,12)となります。
余談ですが、
開成2010では、(整数△と□の組み合わせ、□≧△)
駒東2018では、(a,bは1以上100以下の異なる整数、b>a)
となっています。これらも上記の方法で求めることができます。
ただし、~以上なのか、~より大きいなのか、言葉の違いに注意しましょう。
一応答えも載せておきます。
開成→(△,□)=(13,156)、(14,84)、(15,60)、(16,48)、(18,36)、(20,30)、(21,28)、(24、24)
駒東→(a,b)=(22,99)、(24,72)、(27,54)、(30,45)
次のブログは何をテーマにしようかなあ、、
今後も、頻出ではないけれども、ちょこちょこ出題され、差がつきやすいものを書いていきたいと思います。
それではまた。