みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数・理科科の川上と申します。
先日、担当している生徒さんからの質問で面白い問題がありました。
タイトルの通り、集合に関する問題になります。
まずは解法についてまとめておきたいと思います。
パターン① 要素が2つ(3つ)
「パソコンを持っているか」「スマートフォンを持っているか」判断要素は2つです。この場合はベン図か表で解くことが多いのではないでしょうか。要素が3つになると、表でまとめることが難しくなるので、ベン図を使うことが多いです。
どちらの解法を選択しても、書き込んでいけば正答を導き出せるのではないでしょうか。
パターン② 範囲を求める
範囲を聞かれる問題では線分図にまとめることが肝要です。
毎年、意外とベン図や表で処理しようとする子が多いように思います。
ここに国語が好きな生徒を入れていきます。
両方好きな生徒をなるべく多くするには以下の図のようにします。
算数が好きな生徒の中に、国語の好きな生徒をすべて入れてしまいます。
両方好きな生徒をなるべく少なくするには以下の図のようにします。
国語が好きな生徒を右側に寄せ、重なりが少なくなるようにします。
さて、今回のメインはこの問題です。
範囲を求める問題ですので、線分図にまとめます。100点の生徒をなるべく少なくしたいので、問題1を正解した人を左側に、問題2を正解した人を右側に寄せます。
さて、ここに問題3を正解した人を入れていくのですが、重なりを少なくするためにどうすべきでしょうか。左側に寄せますか?右側に寄せますか?
それでは解説です。
まずは緑色の重なりを極力避け、問題3の正解者を入れていきます。
図の赤線には6人、青線には11人入ることが出来ます。
残りは26‐(6+11)=9人ですが、この9人は緑の線の中に入れるしかありません。
「片側に寄せる」という考え方にとらわれてしまった人は引っかかってしまうかもしれませんね。
正解は9人となります。
このような揺さぶりに惑わされないよう、パターン演習中心の学習とあわせて、腰を据えてじっくり考える時間を普段から設けられるといいですね。
それでは、今回はこれで失礼します。
受験ドクター講師 川上亮