みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数・理科科の川上と申します。
本日はタイトルの通り、循環小数に関するお話を紹介いたします。
似たような問題を見たことがある子がほとんどではないでしょうか。
1÷7=0.14285714285714・・・
となり、小数点以下は「142857」という6ケタの数の繰り返しになります。
100÷6=16・・・4
余りが4ですので、答えは8となります。
この問題自体は基本レベルですが、生徒から
「何故6ケタで循環するの?」
という質問を受けました。
「何故分母が7の分数が6ケタで循環するのか」をテーマに、お話いたします。
長くなりますが、是非お付き合いください。
[事前準備]
1/9 =0.11111・・・
1/99 =0.01010101・・・
1 /999 =0.001001001001・・・
分母が9の連続する形で作られる分数は、同じ数字をくり返す循環小数となります。
A=0.111・・・とします。両辺10倍し
10×A=1.111・・・
10倍した式から元の式を引くと
10×A=1.111・・・
9×A=1
A=1/9
1/99は両辺を100倍、1/999 は両辺を1000倍することで同じように証明することが出来ます。
これを利用すると、以下のように分数⇔小数の変換が出来ます。
(例)
4/9 =0.4444・・・
61/99 =0.61616161・・・
235/999 =0.235235235235・・・
4/9 であれば小数点以下は「4」の繰り返しとなり、61/99 であれば「61」という2ケタの数の繰り返し、235/999であれば「235」という3ケタの数の繰り返し、といった具合です。
また、重要な計算結果として以下のものがあります。
7×11×13=1001
さて、 1/7 を変形していきます。
1/7 =11×13/7×11×13=143/1001
さらに変形します。
143/1001=143×999/1001×999=142857/999999
よって、 1/7は「142857」という6ケタの数の繰り返しになります。
数の性質の問題は毎年様々なタイプが出題されています。
様々な問題に触れることも大切ですが、「何故そうなるのか」という疑問を大切に学習に取り組んでいただければと思います。
それでは、今回はここまで。失礼いたします。