みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数・理科科の川上と申します。
本日はタイトルの通り、前回に引き続き和分解の問題についてお話しいたします。
[問題]9個のりんごを、A君、B君、C君の3人に分ける方法は何通りありますか。ただし、どの人にも1個以上分けることとします。
[解説]
前回紹介した方法でまずは数字を数え上げていきます。
(7,1,1)
(6,2,1)
(5,3,1)
(5,2,2)
(4,4,1)
(4,3,2)
(3,3,3)
今回は、誰に何個配るかで区別があるので、それぞれの数字の並べ替え方を考えます。
数字が3つとも異なる場合は3×2×1=6通り
数字が1つだけ異なる場合はその異なる数字を誰がもらうか、ですので3通り
数字がすべて同じ場合は1通りとなります。
よって
(7,1,1)③
(6,2,1)⑥
(5,3,1)⑥
(5,2,2)③
(4,4,1)③
(4,3,2)⑥
(3,3,3)①
※〇の中の数字がそれぞれの並べ替え方になります。
よって、3+6+6+3+3+6+1=28通りとなります。
この問題は、計算で解くこともできます。
9個のりんごを並べます。
この間に、仕切りを入れることを考えます。9個のりんごを並べると、間は下の図のように8箇所あります。
この8箇所のうち、2箇所に仕切りを入れることでA君、B君、C君に配るりんごの個数を決めることができます。
たとえば下の図であれば
(A君,B君,C君)= (3,4,2)
となります。
よって、□((8×7)/(2×1))=28通り
となります。
また、類似の問題で以下のような問題もあります。
[問題]9個のりんごを、A君、B君、C君の3人に分ける方法は何通りありますか。ただし、1個も配られない子がいてもよいものとします。
先ほどと同様に計算で考えたいのですが、1個も配られなくてもよいという条件があるため下の図のような状態も可です。
この状態ですと(A君,B君,C君)= (4,0,5)となります。
同じところに仕切りを配置してもよいので、先ほどの計算とは異なります。
りんご9個と仕切り2つを並べます。
この計11個の要素の並べ替え方を考えればよいわけです。
11個のうち、2つのしきりの位置さえ決まればりんごの位置が決まります。
よって □((11×10)/(2×1))=55通り
となります。
昨年度の入試では、複数の解法を押さえておくことで発想が生まれるような問題も増えてきたように感じました。
今年度の入試で最高の結果を残せるよう、様々な解法を身に着けておきましょう。
それでは、失礼いたします。
受験ドクター 川上亮