みなさん、こんにちは。
受験ドクター算数・理科科の川上と申します。
先日、ちょっと変わった問題を見つけたので紹介いたします。
1,5,6,25,26,30,31,125,126,130,131,150,・・・
この数列の30番目を答えなさい。
[解説]
そもそも、どんな規則なのかを捉えるのもやや難しく、どこから手をつけようか迷うような問題です。
塾によっては、最近「N進法」を学習したのではないでしょうか。
「1、5、25、125、625」を見て、5進法と関りがあるのではないか、と考えを巡らせることができれば、この問題の本質に大きく近づくことができます。
与えられた数列を、5進法に変換します。
念のため、10進法の数を5進法に変換する方法を確認しておきます。変換に問題が無ければここは読み飛ばしていただいて構いません。
(例)10進法の423を5進法に直す
以下の図のように、423を5で割ります。
商を下に、あまりを右に記入していきます。
これを、商が5より小さくなるまで行ったのが下の図です。
この商とあまりを①②③④の順に読み上げて出来た「3143」が答えとなります。
また、5進法の3143を10進法にすると423に戻るかどうかも確認しておきましょう。
(例)5進法の3143を10進法に直す
5進法だと、各位は右から順に「1の位」「5の位」「25の位」「125の位」となります。
よって、5進法の3143は10進法に変換すると
125×3+25×1+5×4+1×3=423となります。
確かに元の423に戻りましたね。
さて、本題に戻ります。もとの数列を5進法に変換します。
[元の数列]
1,5,6,25,26,30,31,125,126,130,131,150,・・・
[5進法に直したもの]
1,10,11,100,101,110,111,1000,1001,1010,1011,1100,・・・
5進法に変換したにもかかわらず、0と1しか使われていない、2進法のような表記になりました。しかも小さい順に並んでいます。
2進法の30番目は11110となりますが、実際のこの数値は5進法になるので
625×1+125×1+25×1+5×1=780
となります。
ちなみにこの数列にある数字は
6=1+5
26=1+25
31=1+5+25
のように、1、5、25、125、625、・・・のそれぞれの数字を使うか、使わないか選び、和を取ることで作られています。
ここに気付くことができれば、別の解法もありそうですね。
数の性質の問題では、このようにN進法に帰着させることで劇的に考えやすくなるものもあります。ご参考になれば幸いです。
それでは、失礼いたします。
受験ドクター 川上亮