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投稿日:2022年12月15日

テーマ: 算数

どこに引く?~補助線の引き方~

みなさん、こんにちは。

受験Dr.算数・理科科の川上と申します。

 

本日は、生徒から受けた質問の中から平面図形の問題を紹介します。

その中で、補助線の引く上での考え方について触れていきます。

 

【問題】

 

下の図のような長方形ABCDがあります。この長方形を、点Bと点Dが重なるよう、EFを折り目にして折り返します。

 

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このとき、四角形EBFDの面積を求めなさい。

 

【解説】

 

情報量が少なく、難易度のやや高い問題です。四角形EBFDは以下の赤線で囲まれた図形ですが、ひし形となっています。

 

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折り返しの角度が等しいことや、下の図の3つの青い三角形(三角形ABE、三角形GDE、三角形CDF)が合同であることに気付くことができれば、示すことは容易です。

 

image8

 

さて、四角形EBFDはひし形だと判明したので、方針は立てやすくなりました。

(ⅰ) 対角線×対角線で面積を出す

(ⅱ) 平行四辺形のように底辺×高さで面積を出す

 

このそれぞれでアプローチしてみます。

 

(ⅰ)まずは対角線BDを引いてみます。

 

image7

 

ひし形の対角線は垂直に交わります。

しかしこれ以上進めるのは難しいです。

BD・EFの長さを出すことができません。

(ⅱ)の方法で考えてみましょう。

 

(ⅱ)高さが12㎝と分かっているので、あとは底辺のBFを出すことが出来れば答えを出すことが出来ます。

 

ここで、自身が知っている図形を探すことが出来れば、以下の補助線を引くことが出来るはずです。図の青線です。

 

image9

 

下の図のように、直角三角形の直角をはさむ2辺の比がわかっているとします。

 

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直角になっている頂点から斜辺に垂直に線を引きます。

 

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このとき、直角三角形の辺の比は以下のようになります。

 

image6

 

有名な分割ですので、知っている人が多いのではないかと思います。

さて、問題に戻りましょう。

 

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三角形HBFは三角形CBDと相似となります。よって、BH:HF=3:2となります。

 

image10

先ほどの分割を利用すると以下のようになります。

image11

 

Hはひし形の対角線の交点ですので、中点となります。よって⑥=6㎝となり、⑬=13㎝

とわかります。

 

ひし形EBFDの面積は13×12=156㎠となります。

 

補助線を引くのに

  1. 図形の性質を活用する(ひし形の対角線)

  2. 自分の知っている形に持ち込む(直角三角形の分割)

 

という2つの考え方を使いました。

 

小6の子たちは過去問演習などで類似のトレーニングを行っていると思います。

非受験学年の子たちは図形の基本的な性質を学び、自分の知っている形をたくさん作っておくと、役立ちそうですね。

 

ご参考になれば幸いです。

 

それでは、今回はこれで失礼いたします。

受験Dr. 川上亮

 

算数ドクター