みなさん、こんにちは。
受験Dr.算数・理科科の川上と申します。
ゴールまでの距離を逆算することは言うまでもなくとても大切です。
ですが、お子様は日々の学習に追われ、自分に今何が不足しているのか、ゴールまであとどのくらいの距離があるのかを考える余裕がないのが実際のところだと思います。
本日は私の行っている学校分析法と、それに伴うPDCAサイクルについて、一部紹介できればと思います。私は2学期~直前期の取り組みが、まさに個別指導の強みだと思っています。ご家庭で行うことが難しいところもあるかと思いますが、ひとつでも参考になるものがあれば幸いです。(算数のお話になります。ご承知おきください。)
学校分析
①過去問を解く
私の場合は5~20年前後解き、出題単元と難易度を整理します。(ここが一番大変です・・・)問題を見るだけで済ませてしまうと、思いがけない落とし穴や、問題にかけることが出来る時間について詳しくアドバイスが出来ないためです。
②単元・難易度別に分類
・計算
・文章題
・数の性質
のように出題単元を分類し、さらに問題別に難易度を整理します。(以下の図はサンプルです。)
出題頻度の高い単元と、各単元の難易度を把握します。
※易しい問題順にA,B,Cとしています。
また、学校別の特徴をさらに掘り下げて分析します。
(例)開成・・・立体図形では展開図、投影図をテーマとした問題の出題比率が高い
渋幕・・・平面図形では図形の移動をテーマとした出題比率が高い
PDCA
①目標得点までの具体的な得点イメージを作る(Plan)
ここが最重要です。合格者平均を目標得点とすることが多いですが、算数が攻めの科目(算数で出来るだけ差をつけたい)なのか、守りの科目(出来る限り差をつけられないようにしたい)なのかによって幅を持たせてもよいと思います。
毎年、出題傾向が似通っている学校については特に有効です。小問集合は1問ミスにおさえて、この大問では2問取って・・・のようなイメージを作ります。生徒には解き直しの際に伝え、次回同じ学校の問題に取り組む際に意識させます。
また、生徒本人の得手不得手も重要です。得意な単元では難易度の高い問題にも踏み込むよう伝え、苦手分野であれば早めに見切るよう伝えることもあります。
②生徒が解き(Do)答案を分析する(Check)
具体的にイメージを持ったうえで取り組ませたとしても、実際はそのイメージ通りに得点できることはほとんどありません。
ケアレスミスや、試験時間が足りなくなるなど、実際に解いてみないとわからないことが当然生徒本人にもあるからです。
また、私が「この子ならこの問題は取れる」と思った問題でもいざやらせてみると得点できないケースもあり、このギャップを他の教材で埋めていく計画を立てていきます。
③学習計画を修正する(Action)
②で顕在化した補強の必要な問題・分野を克服させるため、指導内容を修正します。次回授業時にすぐ扱い、抜け・漏れを解消するケースが多いですが、思考系の問題であれば類似の問題を複数回に分けて扱い、得点できる状態を作り上げていきます。
また同じ学校の過去問を解く際は、前回の反省を踏まえ、意識すべき事柄を再度共有します。
Plan ・・・具体的な得点イメージを作る
Do ・・・生徒が実際に解く
Check ・・・補強の必要な単元・分野を洗い出す
Action ・・・洗い出した単元の強化
ご参考になる点が一つでもあれば幸いです。
繰り返しになりますが、直前期は学校別の対策がとてもとても大切です。
もしお困りのことがございましたら是非学習相談等でお問い合わせください。
それでは、今回はここで失礼します。
受験Dr. 川上亮