みなさんこんにちは、受験Dr.の久米です。
中学入試の国語・理科・社会において、
選択肢問題の占める比重は非常に高いものがあります。
今回はそんな選択肢問題の攻略法についてお話しします。
選択肢問題の解き方として、塾で消去法を習っているお子さんは多いでしょう。
間違っている記号に×をつけて、残っているものから選ぶ方法です。
ただ、効率的なやり方を考えず、雰囲気で×をつけるだけになってしまい、
消去法の意味がない解き方をしているお子さんもたくさん見てきました。
下の例題を使って、いい解き方と悪い解き方の例を挙げます。
例題(2021芝 社会 改題)
天平文化について述べた文として正しいものを次の㋐~㋓から選び、記号で答えなさい。
㋐桓武天皇は、仏教の力で世の中の不安を取り除き、国家を守ろうと考え、国ごとに国分寺と国分尼寺を建てるように命じました。
㋑都の貴族の間では、和歌を作ることが盛んになり、古今和歌集が成立しました。
㋒天皇が日本を治めるようになったいわれを説明する歴史書として、「古事記」や「日本書紀」が編さんされました。
㋓遣唐使とともに唐に渡って仏教を学んだ最澄と空海は、帰国後にそれぞれ天台宗と真言宗を開きました。
天平文化について述べた文として正しいものを次の㋐~㋓から選び、記号で答えなさい。
㋐桓武天皇は、仏教の力で世の中の不安を取り除き、国家を守ろうと考え、国ごとに国分寺と国分尼寺を建てるように命じました。
㋑都の貴族の間では、和歌を作ることが盛んになり、古今和歌集が成立しました。
㋒天皇が日本を治めるようになったいわれを説明する歴史書として、「古事記」や「日本書紀」が編さんされました。
㋓遣唐使とともに唐に渡って仏教を学んだ最澄と空海は、帰国後にそれぞれ天台宗と真言宗を開きました。
悪い解き方の例
正解だと思った㋒以外の全ての選択肢に×がついているので、
後から見直したときにどの選択肢で迷ったのかが分かりません。
また、選択肢のどの部分が怪しいと思ったのかも、
どの部分が正解と思ったのかも分かりません。
テスト中の見直しのときも、テスト後の復習のときも、最初から考え直さなければならず、
非常に不便です。
良い解き方の例
この解き方だと、後から見直したときにいろいろなことが分かります。
㋐では「桓武天皇」が×であり、㋑では「古今和歌集」が✕であると考えたはずです。
㋒は間違いなさそうだと思ったので「〇」、
㋓は正解か不正解か分からなかったので「?」がついています。
テスト後に間違い直しをするときに、最澄と空海について調べればよいということも一目瞭然です。
(ちなみに、例題の正解は㋒となります)
選択肢問題では以下の2点に気をつけることが重要です。
①✕だと思った記号ではなく、✕だと思ったことばの上に印をつけること
②何もかも✕をつけるのではなく、分からないところはそのままにしておくこと
①✕だと思った記号ではなく、✕だと思ったことばの上に印をつけること
②何もかも✕をつけるのではなく、分からないところはそのままにしておくこと
それではまた。受験Dr.久米でした。