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投稿日:2022年11月11日

テーマ: 算数

表で解く場合の数~サイコロ編②発展問題~

みなさんこんにちは、受験ドクターの久米です。
今回も前回に引き続き、「場合の数」を表で解く方法をお話しします。
 
 
表で解くことの利点と欠点は以下の通りです。
利点…①見やすい ②書き漏れを起こしにくい ③難問でも簡単な問題でも同様に解ける
欠点…①簡単な問題のときに時間がかかる ②表を書くのが面倒
パターンが良く分からないとき、式のイメージが出来ないとき、
表整理は有効な手段となります。
今回はやや難しめのサイコロ問題を表で解いていきます。
 
 
例題1(フェリス女学院2019改題)
白色、黄色、赤色のサイコロがそれぞれ1個ずつあります。
この3個のさいころを同時に投げます。
どの2個のさいころの出る目の差も4以下となるような目の出方は何通りですか。

白=1の目が出たときの表を書いてみます。

1111-01

赤と黄は6が出なければよいので、
下の表の赤い部分が条件を満たします。
したがって、白=1のときは25通りです。

同様に、白=2のときの表を書いてみます。

1111-02

赤と黄が1と6または6と1の場合だけダメなので、赤い部分が条件を満たします。
したがって、白=2のときは34通りです。

白=3のときを書いてみます。

1111-02

あれ?白=2のときと3のときの表は同じになりますね。
白=4のとき、白=5のときも白=2のときと同じになります。
白=6のときは、下のようになります。

1111-03

点対称ですが、白=1のときと同様ですね。
白=1のとき25通り
白=2のとき34通り
白=3のとき34通り
白=4のとき34通り
白=5のとき34通り
白=6のとき25通り
全部で25×2+34×4=186通りとなります。
 
 
例題2(フェリス女学院2019改題)
白色、黄色、赤色のサイコロがそれぞれ1個ずつあります。
この3個のさいころを同時に投げます。
出る目の最も大きい目が5であるような目の出方は何通りですか。

例題1と同じ問題の続きです。
白=1のときの表を書いてみましょう。

1111-04

白=1のときは表より9通りです。
白=2のとき、白=3のとき、白=4のときは全て白=1のときと同様です。
白=5のときは、下のような表になります。

1111-05

白=5のときは、6さえ出なければOKです。
したがって、白=5のときは25通りです。
白=6のときは、5以下という条件にあてはまりません。
白=1のとき9通り
白=2のとき9通り
白=3のとき9通り
白=4のとき9通り
白=5のとき25通り
白=6のとき0通り
全部で9×4+25=61通りとなります。
 
 
書き上げる方法としては樹形図の方がポピュラーですが、
例題1で出てきた「25通り」「34通り」を樹形図で縦に並べて書くには訓練が必要です。
表ならば、どんな人でもたくさんの数を見やすく並べて書くことが可能です。
表の書き上げをマスターすれば、心強い武器になってくれるでしょう。

それではまた。受験ドクター、久米でした。

算数ドクター