こんにちは、受験ドクター算数・理科科の桑田陽一です。
6月の講師ブログをお届けします。
今日は、6月14日。なんと言うこともない日のような気がしますが、2018年1月1日から数えて、今日は165日目。
ということは、2018年の残りは365-165でちょうど200日ですね。
そんな記念すべき(?)日、今回はちょっとした算数クイズをお送りします。
算数の単元で言えば場合の数に当てはまる問題ですが、学年を問わずチャレンジできます。
取り組むこと自体はそれほど難しくありませんが、小学生のみなさんが理由までしっかりと考えた上で正解するのはかなり大変でしょう。
私がこの問題を初めて知ったのは、もう10年以上も前のことです。とは言え、学校も出てとっくに大人になってはおりました。
仕事柄、算数・数学は得意なつもりなのですが、実は当時の私、直観的に答えた結果、見事に不正解…。
初見できちんと正解できた人は、わたくし桑田以上の算数力の持ち主です!
では、まいりましょう。
問題
太郎くんの目の前に、お母さんが3つの箱を出しました。
どの箱も見た目は全く同じですが、そのうち1つにはお母さんからのごほうびが入っていて、残りの2つは空箱です。
どの箱にごほうびが入っているか分かっているお母さんは、太郎くんにこのように言いました。
「まず、3つのうち好きな箱を1つ選びなさい。太郎が選ばなかった2つの箱のうち、少なくとも1つは空のはずだから、太郎が箱を選んだ後、お母さんが残りの2つの箱のうち、空の箱を1つだけ開けるわね。」
太郎くんが箱を1つ選ぶと、お母さんは言ったとおり、残りの2つの箱から1つを開け、空箱であることを太郎くんに見せると、その箱を片付けてしまいました。
いま、太郎くんの目の前には、自分の選んだ箱と選ばなかった箱が1つずつ残っています。
そこで、お母さんがさらにこう言いました。
「いま残っている2つのうち、1つにはごほうびが入っていてもう1つは空箱ね。もし太郎がそうしたければ、初めに選んだ箱をやめて、こっちの箱にしてもいいけど、どうする?」
さて、ごほうびをぜひとも手に入れたい太郎くん、初めに選んだ箱のままにしておいた方が良いでしょうか。それとも、ここで箱を変えた方が良いでしょうか。
問題の状況は、理解できましたか?
順を追って確認してみましょう。
初めに3つの箱がありました。
この中の1つだけにごほうびが入っています。
太郎くんはそのうちの1つを選びました。
その後、お母さんが残りの2つのうち1つの箱を開けて空であることを見せてくれました。
そして、空の箱を片付けてしまいました。
さて、いま残ったのは2つの箱。
すでに選んだ箱のままにしても良いですし、ここでもう1つの箱に変えても良いのです。
太郎くんがごほうびをもらうチャンスをなるべく大きくするためには、どうするのが良いでしょうか?
もちろん、手で箱を振ってみるとか、重さを確かめてみるなどはダメですよ。
考えられる答えは3通りあります。
1)初めに選んだ箱のままにしておく。
2)もう1つの箱の方に変える。
3)どっちにしても可能性は五分五分。別に変わらない。
繰り返しますが、私はこの問題に初めて触れたとき、すでに大人だったのに間違えました…。
さて、1)から3)のうち、正しいのはどれでしょう。勘で選んでも良いですが、論理に自信がある人は理由まで考えてみて下さい。
さて、解説!と行きたいところですが、答えは次回のブログで発表します!
というわけで、次回は解説編。お楽しみに。