受験ドクター算数科の桑田陽一です。
さて、3月の講師ブログは、「『インプット』が済んでから『アウトプット』しよう」と題してお送りしました。
問題演習などアウトプットの練習に入る前に、インプットをしっかりと済ませておこうというお話でした。
今回は、その関連。
「インプットしたら、その後に必ずアウトプットも行おう」というお話をしたいと思います。
新しいことを勉強したその後には、自分の力で練習問題を解くなどして、学んだことが頭に定着しているかを確かめる作業も必ずセットにして行いましょうということ。
そんなの当たり前。それくらいのことはさすがにやっているよ!という感想の受験生が多いでしょうか。
でも、本当にきちんと出来ていますか?
たとえば、算数で新しい単元を学習するときを考えてみましょう。
まずは、塾の授業が学習のスタートであることがほとんどでしょう。
その際には、テキストの例題などを題材にして、その単元の基本となる考え方が含まれる問題の解法を学びますね。
これはインプットの段階です。
さすがに、これだけで満足して学習を終わりにする受験生はあまりいないでしょう。
解法のインプットが終わったら、次は演習用の問題を自分で解きますね。
塾の授業中にも問題演習をしますし、宿題として出された練習問題を家庭で解いたりもします。
自力で解いてみるという演習を通じて、自身の理解や定着を確かめるわけです。
解法を頭に入れたあとに、自分で出来るようになっているかどうか、やってみる。
この作業はアウトプットです。
さて、いざ演習してみたら、解けない問題が多少はあるのが普通です。
そのときにはどうしますか?
もちろん、×をつけただけで終わりにはしませんね。
塾の授業中であれば、先生の解説を聞いてノートに取るとか。
家庭学習中であれば、テキストの解説を参考にしながら解き直すとか。
ともかく、何らかの形で復習をすると思います。
ところで、この段階で行っているのは…?
これは、定着できていなかった解法を再び「インプット」しようとする作業です!
さて、みなさんはここで学習を終わりにしてはいないでしょうか?
新出単元の学習→問題演習→間違った問題の復習。
インプット→アウトプット→再インプット。
ここで終わってはまずいですね。
さらに、「再インプット」したはずの解法の定着を確認する「再アウトプット」をせねば。
デイリーサポートの問題ならデイリーサピックスで類題を探して解く。
予習シリーズの問題なら演習問題集の反復問題を解く。
類題が見つけにくいような応用問題や入試問題ならば、少し時間をおいて、もう一度白紙の状態から自力で解いてみる。
このように、再度アウトプットになる作業をセットにして行うことで、初めて定着が期待できるのです。
授業を聞いただけで満足してはいけないのと同じように、間違った問題の復習をしただけで満足してはいけません。
日を多少置いても構いませんが、ともかくもう一度、自力で解けるようになっているかどうかを確認するためにアウトプットの練習を行うことが重要です。
まとめです。
今やっている勉強が、インプットなのかアウトプットなのかを意識しましょう。
そして、インプットとアウトプットはセットにして行うこと。最後はアウトプットの練習で終えましょう。