今回は、久しぶりに算数の問題そのものを題材に。
規則性の問題では、書き出して調べることがありますね。
その「書き出し」のとき、○○しながら書き出そう!というお話です。
4・5年生向けですが、6年生にも役に立つところがあるかも?
ある決まりにしたがって、下のように数を並べました。1, 2, 3, 4, 2, 3, 4, 5, 3, 4, 5, 6, 4, 5,……(1)30番目の数は何ですか。
(2)初めて30が出てくるのは何番目ですか。
さて、まずはどんな決まりにしたがって並んでいるのかは分かりましたか?
6年生なら簡単でしょうか…?
4年生だと、まだ規則が少し分かりづらいかもしれませんね。
ヒントとしては、ある個数ごとに区切ってみると良いでしょう!
2つごと、3つごと、…と区切って考えてみると…。
そう、4つごとに区切ったときに、何だかきれいに見えます!
1, 2, 3, 4 / 2, 3, 4, 5 / 3, 4, 5, 6 / 4, 5,…………
4つの数字を1組とみるのが良さそうですね!
さて(1)、30番目の数を求めます。
規則は分かったから、30番目くらいなら書き出してしまおう!という人もいるでしょう。
もちろん、計算で求める方が効率的ですが、書き出すこと自体は実はそんなに悪いことではありません。
ただ、書き出すのならば、その時に一工夫を…。
1, 2, 3, 4 / 2, 3, 4, 5 / 3, 4, 5, 6 / 4, 5, 6, 7 / 5, 6, 7 ,8 /……
こんな風に、横にだらだらと並べて書くのではなく、
1組目 1, 2, 3, 4
2組目 2, 3, 4, 5
3組目 3, 4, 5, 6
4組目
こうやって、組ごとに行を変えて書きましょう!
規則性の問題で「書き出す」ときには、「改行しながら書く」のです!
そうすると、何だか縦にも規則が見えてきますね。
組が進むごとに数が1ずつ増えていくのが、横にだらだら書き出したときよりも分かりやすくなっています。
さて、30番目の数まで書き出すためには何組目まで書けば良いでしょうか?
1組が4つなので、30÷4=7あまり2より、7組書いて、あと2個の数字を書けば良いことになりますね。
よし、ではそこまで頑張って書き出してみましょう……?
と、全部書き出さなくても、
1組目 1, 2, 3, 4
2組目 2, 3, 4, 5
3組目 3, 4, 5, 6
4組目 4, …………
…
…
7組目 ○, ○, ○, ○
8組目 ○, ●
この●にあてはまる数が答えです。
縦の規則性にも注目してみましょう。
上に赤字で示したように、各組の最初に来る数は、○組目の番号と一致しています。
ということは、8組目の最初はもちろん8!
したがって、8組目の最初の2つは、8, 9。
つまり、30番目の数は「9」であることが分かりました。
あら、気がつけば、結局全部書き出すことなく答えが出ましたね。不思議?
続いて(2)。
まず、30が初めて出てくるのは何組目でしょうか?
30組目の「30, 31, 32, 33」ではありません!
その前の29組目は「29, 30, 31, 32」で、この中にも30が入っています。
28組目は「28, 29, 30, 31」、27組目は「27, 28, 29, 30」。
26組目になると「26, 27, 28, 29」となって、30は含まれません。
これ以前の組にも30は入りませんね。
1組目 1, 2, 3, 4
2組目 2, 3, 4, 5
3組目 3, 4, 5, 6
…
…
26組目 26, 27, 28, 29
27組目 27, 28, 29, 30
28組目 28, 29, 30, 31
29組目 29, 30, 31, 32
30組目 30, 31, 32, 33
ともあれ、組ごとに改行しながら書き出してみると、27組目の最後の30が、この数列に初めて出てくる30であることが分かります。
あとは簡単!
各組に4つずつの数があるので、27組目の最後の30は
4×27=108番目ですね!
まとめです。
規則性の問題で、書き出して規則を探ることは、決して悪いことではありません。
ただし、書き出すときには「改行」を意識すること。
組ごとに、改行をして書き出すことで、規則性が発見しやすくなります。
今回は、ここまで。