みなさんこんにちは。受験ドクターの桑田陽一です。
1月入試が進行中、そして多くの受験生は2月の本命校に向けてラストスパート中ですね。
さて、そんな受験直前期に寄せて。
今回は、算数や理科の試験でよく起こってしまう、本番でのケアレスミス対策について、1点にしぼってお伝えしようと思います。
そもそも、ケアレスミスを0にするのは難しいことです。
正直に言えば、私自身も日々問題を解いている中で、時にはミスをしています。
受験生のみなさんが、「本番では絶対にケアレスミスをしてはだめだ!」と強く意識しすぎるのは、かえって逆効果になるかもしれません。
ただ、本番でケアレスミスをしないかと不安を感じているみなさんには、1つだけ意識してみてほしいことがあります。
それは、ケアレスミスが生じてしまう「タイミング」。
もちろん、人によってミスの傾向にはいろいろあります。
そんな中で、多くの人に共通してミスが起こりやすいタイミングの1つは、やや複雑な大問を解き進めた「最後あたり」なのです。
たとえば、面倒な計算を重ねていきながら終盤にたどり着き、「あとは最後にこの計算をするだけだ!」というタイミング。
頑張ってたくさんの条件を整理し、ようやく最終的な答えにたどり着く道筋が見えて「ああ、問題の仕組みが分かった!」となったタイミング。
問題を解く過程の中で、複雑な処理をしている間は頭を使っている分だけ慎重になっていても、「これで解けそうだ!」と思った瞬間には、ふっと気が抜けがちですね。
指導中に生徒の様子を見ていると、そこで無意識にスピードを上げすぎたり集中を切らしたりなどして、最後の最後で計算ミスをしてしまう現象が良く起こっています。
これまでの自分の勉強を振り返ってみて、「そう言われてみれば…」と思い当たるところがあった受験生のみなさん。
問題を解き進めていって「これで解ける!」と思ったその瞬間こそ、一呼吸置いて落ち着こうと、改めて意識してみてください。
この意識を持つだけで、解ける問題を落としてしまうもったいないミスの量は確実に減るでしょう。
繰り返します。
問題の最後のタイミングで気を抜かないよう、充分に意識をしてください。
特に、少し苦労した問題で「これでもう解ける!」と感じた瞬間が一番危ないのです。そこで走り出さず、いったん落ち着いて、最後こそ慎重に解ききるように心がけてください。
いよいよ入試本番、合格まであとひと頑張りです。
正しい努力を重ねてきた受験生のみなさん一人ひとりが、本番で力を出し切れることを心から願っています。
健康にも充分注意してくださいね!健闘を祈ります!